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放送番組審議会報告

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1. 開催年月日

2009年05月21日 木曜日

2. 開催場所

本社4階 役員会議室

3. 出席者

(出席委員) 金澤玲子副委員長 遠藤守信副委員長 神津良子委員 中馬清福委員 安藤善二委員 小川正芳委員
(レポート提出) 立花研司委員 埋橋茂人委員
(会社側出席者) 菊地誠一代表取締役社長 茅野臣平専務取締役報道制作局長 鈴木明治取締役総務局長・放送番組審議会事務局長 福島基之取締役業務担当 池内紀昭常勤相談役 下平彰一業務局長

4. 議題

(1) 課題番組
 Ⅰ)報道・情報系番組の「取材」のあり方、「情報」の取り扱いと放送倫理、人権の問題について
 Ⅱ)「裁判委員制度」と放送のあり方の審議
(2) その他の番組に対する意見要望について
(3)「abnに寄せられた視聴者の声」の概要について
(4) 2009年6月単発番組について
(5) 次回課題番組について
(6) 次回開催日時について

5. 議事の概要

【テーマⅠ】報道・情報系番組の「取材」のあり方、「情報」の取り扱いと放送倫理、人権の問題について
 殺人や凶悪事件は何のために報道するのか。メディアの「報道する権利」に対して、私たちの「見たくない権利」もある。「知る権利」の言葉一つで何でも許されるわけではない。何でも知りたい、伝えたいというのが、現在のメディア社会の有り様だが、視聴者の意識が変わり、社会が成熟するに従って、テレビのあり方も変わるのではないか。今回の裁判員制度の導入は、裁判報道だけでなく、報道する側の権利と義務について見直すいチャンスにしてほしい。単に事実を報道するだけでなく、専門家の視点や切り口を示してほしい。その意味ではコメンテーターはきわめて重要。報道ステーションなどの番組が好まれるのは、単なる事実の報道だけでなく、分かりやすい解説を求めているからと思う。視聴者の期待に、メディアの顔を見せることによって応えてほしい。ただし、どの局にでも渡り鳥のように出演する人かいるが、局の顔になる人を育ててほしい。地方局でも、もっとベテラン記者に出でほしい。これまでも数々の不祥事があり、同じ失敗を繰り返している。視聴者全般のテレビ離れに加えて、不況で制作費がカットされ、状況はますます悪くなるのではないか。テレビの現場の人と話すと「テレビは映像が優先、あまり目くじらを立てないで」「報道番組といっても所詮は娯楽番組」といわれる。こういうテレビ観がテレビ離れを招いている。かなりの番組が制作会社への下請けによって作られている。そうした点からの対策を三点提案したい。①下請け会社任せにせずに、テレビ局が内容をチェックして、局の責任において放映すべきだ。テレビ局の責任の明確化②下請けの制作会社も含めて放送倫理規定を理解し、認識を共有する。放送倫理に反する作品は放送しない③テレビ局と下請け会社の間には明らかな格差がある。下請け会社が意欲を持てるような態勢作りが重要だ。

【テーマⅡ】裁判員制度と放送のあり方
 最近の報道では裁判員制度のルールの説明はあるが、なぜ導入されるのか釈然としないし、これ以上の義務を課せられるのは御免だ。現状では、裁判官と裁判員の「密室」が生じることになる▼裁判官が裁判員の意見を誘導する▼少数意見が開示されない▼ネットで評議の内容が漏れたとき、メディアはそれを取材・報道するのか、といった問題がただちに発生する。メディア側は裁判所にたえず制度の是正を求めていくことが重要だ。

○「abnに寄せられた視聴者の声」の概要について
 4月に寄せられました視聴者の声は、総件数で174件。内メールは46件ありました。
 問い合わせが113件、ご意見24件、苦情7件、要望が21件、その他9件でした。
○課題番組は、4年目に入りました「駅前テレビ」です。