abn 長野朝日放送

「文化の先駆け！温故知新の長崎旅」篇

今回は秋の１時間ＳＰ。長野県を飛び出してやってきたのは九州・長崎県です。
古くから海外との交流があった長崎は“日本の窓口”としてあらゆる文化に先駆けてきた歴史があります。そこで今回は長崎の魅力を「温故知新」をテーマに深堀りしていきます。

「街歩き」で長崎の歴史を体感

長崎市街地にある「長崎新地中華街」。ここから街歩きをしながら、唐人屋敷跡へと向かいました。江戸時代の鎖国制度以降、オランダなど西欧との交易は「出島」に集約され、中国との交易の場となったのが「唐人屋敷」です。長崎の文化に多大な影響を与え、周辺には長崎ならではの古い街並みが残ります。開国後の明治初期に唐人屋敷は廃止され、唐人たちが新地へ移り住んだことで、現在の中華街が形成されました。

長崎の“鉄板グルメ〟「長崎ちゃんぽん」

リポーターの２人がやってきたのは日本三大名橋に数えられる「眼鏡橋」の近くに店を構える「共楽園」。2019年のミシュランガイドにも掲載されたことがある名店です。その店で味わったのは長崎名物の「ちゃんぽん」と「皿うどん」。魚介のダシが効いていて、野菜や肉もたっぷり。長崎を代表する味に舌鼓を打ちました。

最先端！五島列島のドローン物流事業

五島列島の福江島にある「そらいいな株式会社」。2022年から五島列島を舞台に、ドローンを使った配送事業を手掛けています。使用しているのは羽が固定された飛行機のような形をしたドローン。離着陸時のエネルギー消費が少なく、長時間の飛行が可能です。約80㎞にわたり大小152の島々からなる五島列島は、島によって生活環境が大きく異なります。島によっては、店がないため、大きな島へ出向いて買い物をする人もいます。そんな物流格差を解消しようと始めたのがドローンによる配送事業です。「そらいいな」という社名には「必要なものが届く空っていいな」という思いが込められています。

再生可能エネルギーへの挑戦　洋上風力発電

長崎大学内にある長崎海洋アカデミーは洋上風力発電に関する研修施設です。五島市では再生可能エネルギーが市内の電力需要の多くを賄っていて、新たな動力源に期待されているのが洋上風力発電です。2022年には五島列島の福江島沖に商用運転する浮体式洋上風力発電ファームの建設も始まりました。海洋再生可能エネルギーを事業とするうえで、必要な知識を学ぶことができる長崎海洋アカデミー。海洋エネルギーに関するアジア初の人材育成機関としても注目を集めています。

“アジフライの聖地”長崎県松浦市

長崎県松浦市は「アジの水揚げ量日本一」を誇ります。「自慢のアジをフライで提供してはどうか？」という市長の提案で2019年に「アジフライの聖地」を宣言。今ではアジフライを求め、全国から大勢の人が訪れる場所となりました。身がふっくらしていて、臭みがない松浦市のアジフライ。市内の飲食店約30軒でアジフライを提供していますが、ルールがあります。その一つが「ノンフローズン」または「ワンフローズン」で提供するというもの。品質へのこだわりが、「アジフライの聖地」というブランドを支えています。

長崎発祥のスイーツ「ミルクセーキ」

明治20年創業の「志らみず」は厳選素材を使用した和の甘味が楽しめる和風喫茶。ここで味わえるのが長崎発祥のスイーツ「ミルクセーキ」です。「長崎ミルクセーキ」は大正末期～昭和初期に長崎市で生まれたアイスデザート。夏の暑さをしのぎやすくする一品として、砕いた氷を入れたミルクセーキを作ったのが始まりと言われています。牛乳や卵を使った優しい味わいもさることながら、レトロ感漂うビジュアルも人気です。

「ステンドグラス」で作る　アクセサリーの魅力

長崎市のガラス工房Amber。ステンドグラスを使ったアクセサリー作りが体験できる工房です。ステンドグラスは着色されたガラスピースを金属でつなぎ合わせた工芸品のこと。その美しさからヨーロッパでは協会の窓の装飾などに使われて来ました。日本にステンドグラスが初めて入ったのは、1865年に大浦天主堂に寄贈されたものだと言われています。それ以降、ステンドグラス文化が長崎に定着しました。色や形が同じでも全く同じものを作ることはできないと言われていて、土産物としても人気。リポーターの２人もアクセサリー作りに挑戦しました。