abn 長野朝日放送

「最先端！伊那市の食と環境を大調査」篇

食欲の秋を迎えましたが、今回は伊那市を舞台に、おいしいだけじゃない「食と環境」の最新情報をお届けします。脱プラに貢献するアイテムとして注目を集める「麦ストロー」。「農福連携」の役割も担っていて、１本ずつ手間暇かけて作られていました。また、私たちに馴染みの深い食材「寒天」と最先端技術がコラボ！ 食がもたらす新たな未来の可能性に迫ります。

「新型シエンタ」で出発！

トヨタの最小ミニバンとして、家族のためにできること。 シエンタだからできること。そんなことを考えていたら、四角くて丸い、やさしいクルマができたんです。 “コンパクトカーの運転のしやすさ”と“ミニバンの利便性”を深化させ運転のしやすいサイズでありながら、室内空間も広々と使える点が魅力です。安全性や走行性能も進化しているので、快適なドライブを演出してくれます。

脱プラで注目「麦ストロー」

廃棄されるプラスチックごみの削減などを目的に「輪っこはうす・コスモスの家」や伊那市社会福祉協議会の事業所では麦ストローの生産に取り組んでいます。環境保全への取り組みであると同時に、農業と福祉が連携し、障がい者の就労や社会参加につなげる 「農福連携」の役割も担っています。原料はライ小麦。キレイな部分を選んで使うので、ライ小麦１本からストローは２本程度しか出来ません。湿気も大敵だそうで、切り出した後も細心の注意を払いながら、１本ずつ丁寧に仕上げていきます。手間暇かけて作られる「麦ストロー」。伊那市内を中心に、利用するお店などが増えているそうです。

「可食フィルム」でプラスチックごみを削減

「かんてんぱぱ」でおなじみの伊那食品工業株式会社。寒天を中心にゲル化剤の研究などを行っている会社です。
寒天商品の他にも、様々な分野で独自の技術が応用されています。独自開発した「クレール」は寒天をシート状にした食べられる ECOフィルム。溶けても無味無臭なので料理の風味に影響がなく、様々な料理に使える優れものです。その取り組みが評価され、2019 年には「海ごみゼロアワード」の審査委員特別賞を受賞しています。

寒天を利用「臓器モデル」の開発

寒天などでつくられた「臓器モデル」。開発の第一人者が伊那市の製品設計会社「スワニー」の橋爪良博さんです。臓器モデルはCTスキャンで読み取った３次元データを基に設計されますが、そのデータは伊那中央病院の医師をはじめ、現場の声を反映した入念な打ち合わせにより作られました。
血管の１本１本に至るまで調整し、複雑な構造を再現しています。本物の臓器のような「感触」は３Dプリンタでは出せませんでしたが、寒天由来の素材を使うことで、課題をクリア。他にも再利用可能になったことによる「コストダウン」 「廃棄のしやすさ」など、人にも動物にも環境にも優しいものに仕上がりました。