移住者たちの森再生

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自然豊な信州の森も手入れが行き届かず荒廃が進んでいる。こうした森の再生に取り組みながら、林業を営む移住者がいる。
川崎市から旧・八坂 村(現・大町市)に移ってきた香山由人さんは仲間たちと「山仕事創造舎」を立ち上げた。メンバー8人はIターン組。全員が都会で生まれ信州に移り住んだ人 たち。彼らの目指すのは切って売るだけの林業ではなく、どんな森にするかまで考える「森作りの職人」。木材価格の低下と人件費の増加で、山の手入れが進ま ず、荒廃する信州の森林の再生を目指す。この活動の転機になりそうなのが県が導入した森林税。間伐などに補助金が出ることになった。「森林そのものの価値 を国全体が認め、森林の整備に公費が投入される」。そんな意識の変化を香山さんたちも実感する。これからも信州の大地で10年、50年先を見ながらの森の 再生に取り組んでいく。

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