スマートグリーン信州

sgs_logo.jpg 【放送期間】
2009年4月~
【放送日】
毎週土曜日10:25~10:30 (4/4のみ10:55~11:00放送)
【番組について】
学校・企業・団体などで実践されている地球暖化防止につながるスマートグリーン活動(エコ活動)を紹介します。

【放送内容】
◆第1回「スマートグリーン&(社)長野県環境保全協会」(4月4日放送)
abnの地球温暖化防止キャンペーン「地球を守ろう!プロジェクト」は2年目の2009年度は自然との取り組みに加えて、新たに家庭や職場など日常生活の中で楽しく、賢く、かっこよく、そして無理なく継続して出来るエコ活動を推進します。これが「スマートグリーン」です。今回紹介するのは、社団法人長野県環境保全協会。茅野会長は、失われつつある自らの原風景に思いを寄せ、マイカー規制などをはじめとする継続的な環境対策を推進しています。とくに石油に代わるエネルギー問題への関心は高く、家庭用太陽光発電の普及に大きな力を注いでいます。

◆第2回「フリーマーケット 千曲市・みんなの地球クラブ」(4月11日放送)
sgs_20090411.jpg千曲市でフリーマーケットが開かれ、家で使わなくなったおもちゃや衣類、文房具などが持ち込まれ多くの人でにぎわいました。「みんなの地球クラブ」では子ども環境教室と題して、市内のごみ拾いやエコクッキングなど1年間に10回、様々な活動をしています。2000年から始まったこのクラブは現在子ども54人、サポーターとして大人14人が身近な環境について考え、行動し、地球に優しい生活をしています。このフリーマーケットを通じて、子どもたちは「もったいない」というモノを大切にする心と気持ちを学び、家庭での生活にも変化が出てきています。

◆第3回「エコ落語 松川村・風まんだら」 (4月18日放送)
sgs_20090418.jpg松本市で地域の人たちを集めた落語会が開かれました。落語を披露するのは松川村の落語会「風まんだら」のメンバー。2年前に結成され、現在メンバーは20代から70代まで合計20人。この出前落語の出演料は無料、これまで約80回行いました。落語に欠かせない屏風は知り合いに頼み、表面を張り替えたリサイクル品を使っています。話し手が座る高座も会場にある長イスやビールケースなどを活用、手作りのめくりなど廃物の利用を心がけています。お金はかけずに手間ひまかけて楽しむ落語は、昔ながらのエコロジーなのかもしれません。

◆第4回「カタクリを守る運動 長野市・加茂小学校」 (4月25日放送)
加茂小学校では14年前から6年生の課外活動の一つとしてカタクリの群生地の保護活動を行っています。春はゴミ拾い、秋は落ち葉拾い、そして看板の設置で保護も呼びかけています。この運動によりカタクリの花がきれいに咲くこの時期、6年間見守ってきた上級生が、1年生にカタクリの美しさや大切さをスケッチ通して伝える場にもなっています。

◆第5回「傘からエコバッグ 長野市・くらしの会Komaki」 (5月2日放送)
sgs_20090502.jpg骨が折れたりして使えなくなった傘の生地を使って、コンパクトに折りたためる便利なエコバッグを作っているグループが、長野市の「くらしの会Komaki」。お気に入りの傘が壊れたときに捨てるのではなくて、マイバックに生まれ変わると、エコにもなります、思い出も残ります。

◆第6回「駅からハイキング 下諏訪町・JR東日本」 (5月9日放送)
JR東日本は「もっと環境にやさしい鉄道・もっと人にやさしい鉄道」を目指し、鉄道沿線での植樹を行っています。今回、下諏訪町の水月公園で、「駅からハイキング」参加者が地元の人々と一緒にソメイヨシノやヒガンザクラなど約50本を植えました。木を植えることで景観や自然環境が守られるほか、地域の人々にも喜ばれています。JR東日本が開催する新しい旅のスタイル「駅からハイキング」は、列車を使って起点となる駅に集合し、ハイキングを楽しんだ後に列車で帰宅するという、環境に優しく健康にも良い旅です。JR東日本は環境問題を考えた「鉄道沿線からの森づくり」や「駅からハイキング」活動を通して、自然と人との共生を考えています。

◆第7回「森林の里親事業 佐久市・大沢財産区」(5月16日放送)
sgs_20090516.jpgabnと佐久市大沢財産区の間で、「森林(もり)の里親契約」が結ばれました。この里親契約は長野県が実施している事業で、abnと大沢財産区との締結は去年に引き続き2年目となります。式典の後、大沢みどりの少年団や大沢財産区の皆さん、abnのボランティア参加者など約130人がヒノキの苗木1200本を植樹しました。今後、夏に「下草刈り」、秋には「間伐」が予定されています。

◆第8回「エコキャップキャンペーン 上田市・敬老園」(5月23日放送)
sgs_20090523.jpgペットボトルのキャップを回収し、CO2削減に役立てると共に、世界の子どもの命を救う運動が「エコキャップ運動」です。abnでは、今年から新たにエコキャップキャンペーンを始めました。今世界で、ワクチンがあれば助かる子どもの命は一日に4000人から6000人といわれています。ポリオワクチンは1人分20円。ペットボトルの キャップは、リサイクル業者によって、400個10円で引き取られます。つまり、キャップを800個回収すれば、一人の命を救うことができるのです。一方、キャップ400個を焼却することによって発生するCO2は、3150kgといわれています。つまり、キャップを再利用することは、命を救い、地球温暖化防止にも役立つのです。上田市に本部を置く社会福祉法人敬老園では、県内各地の事業拠点全てに、専用の回収ボックスを設置し、エコキャップの回収運動に取り組んでいます。

◆第9回「出前授業①"森林と昆虫で学ぼう"」(5月30日放送)
sgs_20090530.jpgabn主催の出前授業「森林と昆虫で学ぼう」には、県内の小学生と保護者ら合計138人が参加しました。会場は7月18日に開園を予定している「国営アルプスあづみの公園 大町・松川地区」。あいにくの大雨のため、午前中は予定を一部変更し、公園内の森で採取した小さなカラマツの根を土で固めた「コケ玉」作りにみんなで挑戦。午後は、自然写真家の海野和男さんが講師となり「昆虫のふしぎ」と題して、海野さんが撮影した昆虫や両生類の映像や写真を使い出前授業を行いました。蝶やバッタなどの昆虫が羽を広げて飛ぶシーンや、かえるがとんぼを捕まえるシーンなど、普段は見ることができない貴重なものが多く、参加した子どもたちは小さな生き物の世界に目を輝かせていました。

◆第10回「電気自動車 長野市・長野工業高校」(6月6日放送)
長野工業高校の環境システム班では、ソーラーカーや電気自動車といった、クリーンエネルギーを使う車両を制作しエネルギーの大切さを学習しています。14年前に活動を始めたこの班では現在26名が所属しています。電気自動車は12ボルトのバッテリー2つでモーターを回し、走ります。単三乾電池約12本分の電気容量で45kmほど走らすために様々な工夫がされています。化石燃料にたよらない世の中が求められているなかで、エネルギーの有効利用、高効率化が目指せるようなエンジニアの卵たちが一人一人育っていくことが、未来の地球を守っていきます。

◆第11回「信州黄金たまご 長野県農協直販」(6月13日放送)
この春発売された「信州黄金たまご」は、地球にやさしいエコロジーな飼料で育てられたニワトリが生んだ今注目の信州産たまごです。佐久市の自然に恵まれた養鶏場「ブラウンエッグファーム」がふるさとで、責任者の滝沢さんが経験と知識を注ぎ込んで創り上げました。自慢の飼料が、25種類の原料に長野市のみすずコーポレーションが開発した「おからバイオフィード」が加えられたもので、乳酸菌が働き、ニワトリは体の中から健康に育ちます。それまで廃棄されていたものを有効利用した、地球にも鶏の健康にもやさしいエコロジーな飼料です。普通のたまごに比べ、ビタミンEなどの栄養価が高く、コクのある甘みを感じる卵黄、濃厚で弾力のある卵白とおいしさも評判です。

◆第12回「ダムのゴミ処理 東京電力」(6月20日放送)
東京電力では大正初期から千曲川、犀川、梓川、高瀬川の電源開発を進め、今では 29の発電所から248万キロワットの電力が生み出されています。水力発電は水の力を利用して水車を回し、そのエネルギーで電気を作っているため、発電時にCO2が発生しません。地球に優しいだけでなく、川は私たちの生活にうるおいを与えてくれます。ただその一方で、様々な漂着物がダムにたまります。草や木の葉の他、プラスチックや缶など生活に密着したものが、上流から大量に流れ着きます。この漂着物が発電のための取水口を塞いでしまわないように定期的に引き上げています。特に犀川にある生坂ダムなどの5つのダムでは、1年間に10tトラック700台分、約3500立方メートルもの漂着物を引き上げ、分別したのちリサイクル処理をしています。プラスチックや缶などの生活ごみも再利用できるものは全てリサイクル工場へ運ばれます。

◆第13回「森林の里親事業 松本市・奈川入山地区」(6月27日放送)
松本市奈川入山地区で森林整備が行われました。カラマツ林や広葉樹林での劣勢木や 不要木の伐採作業が行われ、2時間ほどの作業が終了するころには森の中が明るくなり、森が元気を取り戻したようです。森が元気になるとCO2削減の大きな力になるのです。2005年の「京都議定書」では、日本は2012年までにCO2などの温室効果ガスを1990年比で6%削減することが義務付けられています。この6%のうち3.8%は森林のCO2吸収でまかなえられるといわれています。

◆第14回「スマートグリーン・フォーラム 長野市」(7月4日放送)
フォーラムの様子 「地球を守ろう!プロジェクト」では、6月7日長野市で「スマートグリーン・フォーラム」を開催しました。第一部はC.W.ニコルさん(作家)が、「森の未来」をテーマに基調講演を行いました。第二部のシンポジウムでは、パネラーに中本賢さん(俳優)、茅野實さん(県環境保全協会会長)、小林元さん(信州大学農学部准教授)、司会に伊藤智章さん(朝日新聞)を迎え「あなたは何から? 暮らしのチェンジ」をテーマに行いました。さらに「ライチョウの四季」と、5月に開催した「出前授業"森林と昆虫で学ぼう"」も映像で紹介しました。この日の参加者は270人。ニコルさんは信濃町で自ら森林の再生活動をしていることを講演と映像で紹介し、「愛情を持って、知恵や汗を使えば自然が戻る。美しい日本を作るためにできることからはじめよう」と訴えました。引き続き行われたシンポジウムでは、中本賢さん、茅野實さん、小林元さんがそれぞれの立場から地球環境やエコ活動について自らの考えを訴えました。

◆第15回「第60回ふるさとの森づくり県民の集い 東御市」(7月11日放送)
参加者の記念撮影 東御市湯の丸高原で「ふるさとの森づくり県民の集い」が6月13日行われ、地域住民や森林づくりを支援する企業や団体などから1400人が参加しました。大会に先駆け森林保護活動などを行う「みどりの少年団」による大会宣言が行われました。1950年に終戦の荒れ果てた山を再生させようと始められた県民の森づくり。今年で60回を数え、参加者はナナカマドやアズマシャクナゲなど2000本の苗木を植樹したほか、育成しているトウヒの枝打ち体験をしました。森林の整備活動には村井県知事も参加し、こども達と一緒に植樹を行いました。森林が面積の8割を占める長野県。森林は木材を供給するだけでなく、土砂災害や洪水の発生を防ぎ、温暖化の原因となるCO2を吸収し、素晴らしい空気を生み出します。今回の植樹作業などにより、今後5年間で自家用車14台分の年間排出量に相当するCO2およそ33トンの吸収が期待できます。私たちの大切な財産である森林をいつまでも守り育てる、未来のための森づくりはこれからも続きます。

◆第16回「出前授業②"森林と昆虫で学ぼう"」(7月18日放送)
 北アルプスのふもと、大町市と松川村にまたがる「国営アルプスあづみの公園大町・松川地区」が7月18日に開園しました。総面積255ヘクタールの敷地内には、様々な仕掛けが施されており、安曇野総合体験パークというコンセプトのもと、多くの人々が豊かな自然環境を楽しめる、環境保全活動の拠点となることが期待されています。開園に先立って5月に開催されたabnの出前授業「森林と昆虫で学ぼう」には、雨が降る中、およそ140人の親子が参加しました。園内にあるカラマツの幼木を摘み、「森の体験舎」に作られた創作工房で、コケダマ作りに挑戦しました。小さなコケダマも、将来は立派な木材となり、人々の生活に役立つもの。自然と格闘する子どもたちの生き生きとした表情は、自然の中で育まれる「豊かな心」を映し出しているようです。国営アルプスあづみの公園大町・松川地区の一番の見所が「空中回廊」です。地上5.9メートルに作られたトレイルは、まさに空を歩くような散歩道。普段と違う目線で木々の間を通り抜ければ、森の中には新しい発見が待っています。

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