市民の力で太陽光発電

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 市民の力で太陽光発電を普及させようという取り組みを紹介しました。実は飯田市は太陽光発電の先進地なのです。


 原亮弘(あきひろ)さんは8年前に勤めていた会社を辞め、飯田市で環境保護のNPO団体を立ち上げました。エネルギーの地産地消で循環型社会を目指し、市民からの寄付で太陽光発電を広める活動でした。しかしスタートから2年で設置できたのはわずか1カ所でした。
転機は、出資者に配当金を返す「ファンド」という考え方でした。2004年、原さんは「おひさまエネルギーファンド」を立ち上げました。
 ファンドの仕組みは簡単です。市民からの出資金や国の補助金で公共施設などに太陽光パネルを設置します。施設側は電力会社ではなく、ファンドに電気代金を支払います。その利益が配当になるのです。
 これまでに2回の募集を行い、設置した太陽光パネルは123カ所になりました。出資者の一人は「環境問題に関心があり、さらに出資の使用目的がはっきりしているのが良い。」と言っています。
ファンドは2007年に初めての配当金を出しました。ファンドには国からの補助金も支出されています。現状では行政のサポートが不可欠なのです。
 「市民の資金力で太陽光発電を普及させる」
行政とは違った大きな〝うねり〟が生まれようとしています。

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