新そばがおいしい季節に長野市周辺で注目の3軒のそば店を巡る。いずれも開店して2~3年の新しい店で、若手店主が「もっとそば好きをふやしたい」と意欲的においしいそばを追求し、独自の新そばを提供する。共同で特典付きのスタンプラリーも実施している。
長野市街地の路地にある「さわの庵」は、店主の故郷・木島平村産の地粉を独自に仕入れ、そばの実を殻ごと挽いた「挽きぐるみ」を提供する。香りと甘みが際立つ自慢の新そば。地元住民が気軽に寄れる「町のおそば屋さん」をめざしている。
善光寺街道の古い町並みが残る千曲市稲荷山にある「わきゅう」。約300年続いたそば店が閉店し、その建物を継ぐ形で33歳の店主が脱サラして始めた。辛味大根を絞ってつけ汁にする「おしぼり」を通年で提供する。

店主は信州で食べたそばに感銘して、妻と東京から移住。長野市役所近くで古民家を改修した「一房」を構えた。使うそば粉は信州産のみで、伝統の「一本棒丸のし」の技で生地を薄くのばす。そばは極細で喉ごしが良く、繊細な味。