長野県北部で特に人気のオブセ牛乳。小布施町にある小さな会社が昔からの製法を守って作り、濃厚でいてサラッとした飲み心地です。他の会社が手掛けるこの牛乳を使った菓子やパン類も多数出ています。香りや手触りなどの点から、今では珍しいビン容器も大事にしています。長く親しまれる「地域の味」はどう作られているのでしょうか。
オブセ牛乳はどれほど親しまれているのか。地元・小布施町の道の駅やスーパーには、この牛乳を使った関連商品が多数置かれています。製造する工場では、長めの殺菌時間で「おいしさ」を生み出しています。大量生産できないものの、学校給食や地元での消費を大切にしています。
オブセ牛乳は今でもビン容器を大事にしています。西岡社長は「牛乳はビンで飲む方がおいしい」と言います。中身は紙パックと同じなのに、なぜでしょうか。原乳は約6割を高山村の牧場から仕入れています。この牧場は、牛がストレスを感じないよう、広い敷地で自由に動けるように飼育しています。
子供の人口が年々減る中で、牛乳の消費量も下がっています。そんな中、他の会社がオブセ牛乳を使った菓子を9年前に発売しました。生地を練る水の代わりに牛乳を使っています。これが成功し、今では種類も増えました。そして、去年自社でも「牛乳を使った新しい商品」作りに着手しました。