「養殖」と聞くと「海の近く」というイメージがありますが、海なし県信州でも信州サーモンや川魚を中心に「養殖」は盛んです。そんな信州で近年、これまで例のなかった「高級食材」の養殖が見られるようになってきました。今回番組では、そこに湧く清らかな水がなければ実現しなかった巨大魚を養殖する方や、異業種から参入して本業の技術を生かした養殖に情熱を注ぐ方を紹介。養殖を通して地域の未来を見つめる思いに迫ります。
長和町のドリームウイングスでは、体長1メートル前後の巨大な魚を養殖しています。その魚は、ある高級食材の親にあたり、県内での養殖はほとんど例がありませんでした。
その魚を育てるにはきれいな水が不可欠なのですが、最適な湧水が地域にあったからこそ、養殖が実現しました。
養殖を手掛ける東久保さんは、その魚が持つ「味」「食感」「栄養」に着目。高級食材の親としての価値だけでなく、魚そのものを食する可能性を探り、様々な商品開発に励んでいます。
養殖魚を使った押し寿司が登場。そのお味は?
喬木村でも、ある高級食材を養殖するビニールハウスを発見。周囲をイチゴを生産するビニールハウスに囲まれていました。事業をはじめて4年目。去年初めての商品を出荷したそうです。一般的には、九州や静岡県など暖かい気候の場所で養殖されることが多いそうですが、喬木村ではハウスなどを駆使し、天然に近い環境で養殖していると言います。
事業を手掛ける宮下さん、本業は全く違う異業種。しかし、本業のノウハウを最大限に生かして、いけすを拡大。いずれは喬木村で生まれた個体を養殖して出荷したいと夢を語ります。
飯田市にある、この高級食材を使ったイタリアンを楽しめるレストランでは、とっておきの料理2品を堪能。生産者のある特徴が反映されるというその味に舌鼓を打ちます。