長野県は北海道、青森県に次いで3位。というのはナガイモの生産量のこと。県内有数の産地と言えば山形村と長野市松代町です。今回は松代町のナガイモのスゴヂカラを再発見します。
松代町で農家によるナガイモ栽培が始まったのは明治時代。昭和30年代から40年代にかけ最盛期を迎えました。JA長野県によると、当時、国内の生産量の6割が松代産だったといいます。それも千曲川の恩恵があったからこそですが、災害に見舞われてきた土地でもあります。松代町岩野地区の会津比売(ひめ)神社では、毎年秋の最初に収穫したナガイモを供える習わしがあります。住民から「ナガイモの神様」と親しまれ、ナガイモ栽培が始まる以前は「お蚕の神様」と呼ばれていました。現在、ナガイモを栽培している土地は千曲川がもたらす栄養分を多く含む砂土で、それ以前は養蚕用の桑畑が広がっていました。
ナガイモの収穫は秋と春の2回。今回、秋掘りと呼ばれる収穫と生産者ならではの料理を取材。さらに、2019年の台風19号で被災した畑の様子も伺い、未来志向の生産者たちの笑顔に胸をなでおろします。
