信州の秋の味覚の代表のひとつが、小布施の栗です。そのルーツは江戸時代といわれ長い歴史があります。現在では、秋の味覚を求めて多くの観光客が全国、そして海外からやってきます。もはや「ブランド」と言っても過言ではない小布施の栗。その味、その魅力はいったいどこから来るのか。その謎に迫ります。
小布施の栗を支えているのは、栗を生産している栗農家のみなさん。町内で年間6トンの栗を生産している岡田さんの農園にお邪魔します。まずびっくりするのは栗の大きさです。栗は自然落果したものを拾うという収穫方法。落ちているイガを剥いてみると、私達がよく知る栗とは桁違いの大きな栗が収穫できます。良質な栗を生産するために栽培技術の向上にも町をあげて取り組んでいると岡田さん。その苦労をお聞きします。
岡田さんが収穫した栗を持ち込んだのは、創業120年以上の歴史を持つ「竹風堂」です。竹風堂の工場には栗収穫の季節だけ、年間50日足らずしか稼働しない謎の加工施設があるそうです。今回はその施設にテレビカメラが初めて入りました。そこで行われていたのは、栗菓子の材料となる国産栗の仕込み作業。なんと、一粒一粒、手作業で皮むきを行っていたのです。
町内で人気のフランス菓子店にお邪魔しました。名だたる名店でキャリアを重ねたパティシエの樋田さんが、季節の栗を贅沢に使ったスイーツを作っています。地元に生まれた樋田さんは、本場フランスの菓子作りが、地元産の食材を生かした手法を取り入れていることから、自身も小布施産や信州産の食材にこだわった菓子づくりをしています。そんな樋田さんが作る栗スイーツを堪能します。
この放送内容は2019年9月下旬に取材をしています。