地域の特色や職人の知恵が注ぎ込まれた地ビールが「クラフトビール」です。近年、長野県内にもごく小規模なビールづくりをする醸造所が増え、多彩な味を楽しめるようになってきました。その中から、醸造所にバーを併設した「ブルーパブ」というスタイルのお店を紹介。それぞれのビール職人たちがこだわる「信州でビールを作る魅力」に迫ります。
「イナデイズブルーイング」は伊那市に去年誕生した醸造所です。営むのは、愛知県出身で信州大学農学部で微生物の研究をしていた冨成さんという若い女性。クラフトビールのために長野に移住しました。モルタルで作られたカウンターが印象的な店内では、伊那谷で作られた農産物を使った数種類のクラフトビールをたのしむ事ができます。醸造所から見える畑ではホップの栽培も始めたという冨成さん。ビールづくりと地域農業への思いをお聞きしました。
「Baccaブルーイング」は松本駅から歩いて数分の場所にある新しい醸造所です。エンジニアとしてキャリアを積んだ深沢さんが去年、醸造所兼店舗を開きました。海外でクラフトビールの魅力にハマったという深沢さん。長年培ったエンジニア魂を生かして試行錯誤を繰り返し、様々なクラフトビールを生み出しています。夏にピッタリだという、乳酸菌で発酵させたサワービール。材料にはなんと、キュウリが使われていました。
「アングロジャパニーズブルーイング」は野沢温泉の中心部にある醸造所です。イギリス人醸造家のトーマス・リヴシーさんと奥さんの絵美子さんが2014年に設立しました。野沢温泉の魅力にひかれ、夫婦で移住。地元の食材などを生かしたクラフトビールは国内外で人気となり、シンガポールや香港などへの輸出もはじめました。村内の使われなくなった旧保育園を借り受けた巨大な醸造所に、萩原アナが潜入します。