abn 長野朝日放送

長野県で「菜の花の名所」といえば飯山市を思い浮かべる方も多いと思いますが、実は大町市に知る人ぞ知る菜の花の名所があります。市の北東、旧美麻村との境に広がる中山高原です。かつては大町スキー場があり地元の皆さんに親しまれていましたが、現在はその広大なゲレンデ跡地に菜の花畑が広がっています。4月下旬から5月中旬まで、まさに「黄色いじゅうたん」が敷かれ、その背景に新緑、さらには雄大な北アルプスという絶景を楽しむことができます。

菜の花畑の管理をしているのは地元農家の「菜の花農業生産組合」の皆さん。スキー場が閉鎖され荒廃地となっていく故郷をなんとかしようと菜の花の栽培を始めました。その菜の花畑から収穫される「菜種」から生まれたのが「菜の花オイル」です。

菜の花オイルを、中山高原の名産品にしようと取り組むのは「NPO地域づくり工房」の皆さん。オリーブオイルのように料理の味付けやアクセントに使う調理法を提案しています。草原をイメージする独特の風味、また、しょう油との相性がいいことから「和風バージンオイル」との位置づけで販路を見出そうとしています。
菜の花オイルを使ったメニューを楽しめるのが、中山高原の菜の花畑の中にあるカフェレストラン・ラビット。特にこの季節は地元で採れる山菜を使った料理が登場します。コゴミやタラノメが入った「春の香りのパスタ」を作って頂きました。仕上げに菜の花オイルをかけると、その味わいは…。

地元を愛して様々な活動に取り組む皆さんをつなぐ、菜の花畑のスゴヂカラです。