上田市の富士アイスは昭和10年頃創業。名物「志(じ)゛まん焼き」はあんこ、カスタードクリームそれぞれ1個80円。時間帯によって行列ができ、一人20個30個と買い求めるお客も多いです。あんこのみの販売もやっています。この味を求め数十年通い続ける常連客もいます。創業当初の屋号は「富士屋」でその後「富士アイス」になりました。3代目の北川大さんいわく、店名は、当初アイスキャンディーを売っていたことからその名がついたとのこと。実は、富士アイスは親族経営で全国展開するお店です。今回、富士アイス一族のスゴヂカラに迫ります。
上田の創業者は北川時雄さん。そもそもの始まりは、昭和の初め、弟の長井今朝治さんが東京麻布で志゛まん焼き(当時は今川焼き)を売り始めたことからで、その後、時雄さんに店をやらないかと持ちかけ、1935(昭和10)年、上田店が始まりました。今朝治さんは、1936(昭和11)年に東京麻布から甲府市に店を移しました。以来、そのお店が本店です。上田と甲府の2軒だけかと思いきや、県内に3軒、甲府に4軒、岐阜に3軒、千葉に1軒、合計11軒ものお店があり、そのすべてが親戚経営です。県内の3軒は上田のほか、岡谷と下諏訪にあります。地元岡谷にとって、富士アイスは岡谷の店です。1973(昭和48)年、時雄さんの孫、節(のり)子さんと夫の藤田陸平さんが始めました。ここも常連さんが絶えないお店です。1979(昭和54)年創業の下諏訪店のご主人は節(のり)子さんの弟、北川均さん。妻の弘子さんと切り盛りしています。ここもお客が絶えません。
中でも、あんことチーズが入った「あんチーズ」の志゛まん焼きが人気です。
焼きそば、たこ焼き、お好み焼きもやっています。