abn 長野朝日放送

アレクサンダークロフトショーが軽井沢にやってきて130年あまり。軽井沢は明治時代から多くの外国人たちが訪れる避暑地として栄えた歴史があります。そんな外国人たちが軽井沢の別荘で生活していく上で必要とされた西洋家具。これを現地で作り始めたのが「軽井沢彫」の始まりでした。そんな軽井沢彫の歴史と魅力を紹介します。

旧軽井沢銀座通りにある「一彫堂」は軽井沢彫の専門店です。店内に入ると手鏡などの小物から、大きな家具まで、様々な軽井沢彫が並べられています。店の裏手にある工房には、いわゆる家具職人の木地師と、彫刻を担当する彫刻師が働いていました。無垢材で作られているという軽井沢彫はとてもむずかしい、と木地師。また、軽井沢彫の特徴とも言える「星打ち」を彫刻師の方に見せていただきます。

軽井沢の老舗ホテル「万平ホテル」には、軽井沢彫の調度品が沢山使われているということで、ホテルを訪ねます。ロビーのベルカウンターに始まり、フロントの飾り、マガジンラックなどなど、様々なものに軽井沢彫が使われています。さらに、客室にある初期の軽井沢彫を拝見。古くは栃木県の日光彫の職人を招いて確立されたと言われる軽井沢彫。そんな「軽井沢彫のルーツ」とも言える「見ざる言わざる聞かざる」の三猿が掘られた家具に出会います。

旧軽井沢銀座通りにある鳥勝商店は創業60年あまり、若鶏の丸焼が有名な知る人ぞ知るお店です。およそ1時間かけてじっくりとローストされる丸焼は、軽井沢に避暑に訪れる人達だけでなく、観光客などにも人気の逸品。実はこの若鶏の丸焼も、軽井沢の別荘文化と関係がありました。