
ラーメン業界も一目置く“信州ラーメン”のスゴヂカラ
いまや国民食ともいわれるラーメン。札幌、横浜、富山や尾道、そして博多に熊本…などなど、各地に特色ある“ご当地ラーメン”がしっかりと根付いている今日このごろ。そんな時代に、かつては“ラーメン文化不毛の地”などと言われていた信州も、昨今はほかの地域に負けず劣らず、「個性的」で「美味い」ラーメン店がそこかしこに…。
信州を拠点に全国12店舗のラーメン店をもち、日本ラーメン協会の理事を務めている塚田兼司さん(ボンドオブハーツ)曰く「ここ14~15年ほどのあいだ、信州のラーメンは『職人の技量』『味』などが大きく発展し続けていて、そのことが現在のラーメン業界で大きな注目を集めている」とのこと。さらに、その理由を伺えば「ラーメン店同士がヨコのつながりを作り上げ、切磋琢磨していること」なのだとか。いまでは珍しくないラーメンイベントや店同士のネットワーク、その原型は信州にあるのだそうです。
それにしても、少々解せないのは“ヨコのつながり”の意味です。本来は商売敵あるはずの人気店同士が交流を持ち、情報交換をする…ということのようですが、知識や技術は職人の命。もしも、厳しい修行時代の中、あるいは独学で研究を重ねた末にようやく身に付けた「秘伝のレシピ」を、互いに交換しあっているのだとしたら…その理由は何処にあるのでしょう?

そこで今回は、信州のラーメンが何故、“勢いがある!!”“進化が止まらない!!”といわれているのか…その舞台ウラを探りに出掛けます。するとそこには、ちょっと意外で、小粋なエピソードが隠れていました。