
長野駅は駅そばの店舗数が全国第2位
今回のテーマは「早い」「安い」「美味い」がなにより魅力の「駅そば」です。一般的に、駅構内にある屋台形式の店舗で提供されるそばのことをいいますが、信州には駅そば店舗数全国2位というスゴイ駅があるんです。それが長野駅。新幹線ホーム、在来線ホームと待合室、そして改札の周辺に、名古屋駅の12店舗に次ぐ8店舗が営業していて、常連客や県外からの観光客で連日賑わいをみせています。全8店舗をあわせると、一日に1700食もの駅そばが提供される日もあるんだとか。
「早い」「安い」といえど、そこは“そば処・信州”。生麺を使う店があったり、自家製のつゆを仕込む店があったり…どの店にもそれぞれのこだわりが溢れていて、お客さんの中には、わざわざ入場券を使って駅そば店に通う人、目当てのお店に寄るために10分早く家を出てくる人もいるんです。これまでに全国15000食以上の駅そばを食べてきたという駅そば研究家・鈴木弘毅さんも長野駅の駅そばには一目置いているんだとか。
でも、どうしてひとつの駅にこれほど多くの駅そば店が存在し、レベルの高さが維持され続けてきたのか…。そこには、いまから50年前の“とあるエピソード”に込められた、駅そば業者の想いが息づいていました。
そして、昭和25年に長野駅で初めての駅そば店を出店して以来続いているお店「ナカジマ会館」の変遷にも触れながら、駅そばをめぐる時代の変化、時代が変わっても駅そばが多くの人々に求められている理由を探ります。