
「食欲の秋」「味覚の秋」…。秋はなにかと食に敏感になる季節。キノコ、フルーツ、サンマに加え、根菜類を中心とした秋野菜も旬を迎えています。夏野菜に比べ、水分が少なく味わい濃厚。出汁や付け合せとして料理のベースにも。今回はそんな秋野菜の中でも他とはちょっと違った特徴を持つ個性派食材をご紹介します。
現在、野菜生産は育てやすく見栄えのよい、規格の揃った品種が主流です。一方で、特定の地域でしか栽培できない、味・形に特徴を持つ野菜があります。県では、こうした「食の文化財」を次の世代につないでいこうと2006年に「信州伝統野菜認定制度」を創設。「来歴」「食文化」「品種特性」の3項目について一定の基準を満たしたものを「信州の伝統野菜」として認定しています。
須坂市で収穫の最盛期を迎えている「村山早生ごぼう」もそのひとつ。白くて太い。アクが少ないことが特徴です。1950年代には100戸を超える農家が栽培していましたが、果樹栽培が広がり、ゴボウ農家は減少の一途をたどっていました。しかし、2007年。地域が誇る食材をつないでいこうと地元の有志が立ち上がり、生産組合を設立。現在、14人が所属し生産しています。「伝統野菜を若い世代に知ってもらいたい。」平均年齢76歳のメンバーは、地元の小学生との交流活動も行っています。子どもたちが自ら種をまき、育てたごぼうは今月収穫の時を迎えました。
八ケ岳山麓で江戸時代から作られている茅野市の「糸萱かぼちゃ」。戦前、鉄鉱石の採掘場に隣接していた土壌で育ったカボチャは鉄分が多くミネラル豊富。粘り気があって、ほくほくした食感が特徴です。そんな食材を深く知り、広げていこうとする高校生たちがいます。「時短」「インスタ映え」などをテーマにレシピを考案し発信。伝統を受け継ぐ若者たちの想いとは?旬の食材を意外な使い方でアレンジ!趣向を凝らしたメニューを期間限定で提供する飲食店もご紹介します。

「お手軽!プロ技レシピ」のコーナーでは、料理研究家・赤沼真知子さんによる秋野菜を使った簡単レシピも!中継は行楽の秋にぴったり!見ごろを迎える紅葉スポットから。家族で楽しめるイベントやお得な観光キャンペーンをお伝えします。