おぉ!信州人

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放送内容

リポーター:ラッシャー板前

御開帳で賑わいを見せる善光寺界隈で、長年にわたり家族で仲良く営む司食堂がある。ご近所の仕入れ先や常連客らとは代々にわたる長いお付き合いでつながり、気心知れた間柄だ。町内の重鎮たちの寄りあい所でもあるらしい。司食堂とそれを取り巻く人々が織りなす善光寺門前の温かくも逞しい人情物語を描く。

司食堂
20150504_1.jpg店主の山岸百合子さん(71)は、8年前、夫の忠司さんを亡くしてから店を守っている。3年前には、長男一家が引っ越してきて、嫁のあづささん(42)が店を手伝い始めた。気の合う嫁姑が仲の良い連携プレーで店を切り盛りしている家族食堂だ。
名物メニューは支那そばとスタミナ定食。司食堂のスタミナ定食は、肉ではなく鯉こくのこと。百合子さんが佐久出身であることから、創業当時からのメニューだ。主な食材はほとんどご近所さんから仕入れている。鯉は緑町の「こまた屋鯉店」、肉はお向かいの「肉の牛見」、野菜は歩いて30秒の「大日向商店」、果物は同じ通りの「村田青果店」。変わりゆく街の中にあって、向こう三軒両隣、お互い世話になったり世話したり、気心知れたお付き合いが続いている。
肉の牛見
20150504_2.jpg昭和18年創業の老舗。おいしいコロッケが評判だ。学生時代に食べた味が忘れられないと遠方からのお取り寄せもあるという。14年前に夫に先立たれた店主・石坂幸子さん(76)が今日も店を取り仕切っている。
大日向商店
20150504_3.jpg善光寺界隈きっての八百屋を21歳で継いだ大日向安永さん(67)。4人の娘を持ち、去年、次女・美保子さん(43)に社長を譲り店を任せた。長女・和美さん(45)は近くでパティスリー・カズーリというケーキ屋を営むパティシエだ。善光寺の宿坊にも精進料理用の野菜を納める大日向商店。安永さんは善光寺界隈の重鎮としても、街の今昔を見守っている。