かつては千曲川と天竜川という南北の大河が天然の良質なうなぎを育み、その流域にうなぎ文化が興隆、数多くの名店が生まれた。番組では、飯山の「本多」、岡谷市の「小松屋 川魚店」など信州を代表する名店を訪ね、受け継がれる職人の技とその美味さの秘密に迫る。また、「うなぎの街」としてしられる岡谷市で、かつてうなぎ文化が絶えかけた時代に、その危機を乗り越えて今日を築いた男のうなぎに賭けた人生とこれからの夢を紹介する。
うなぎの街を作った男 小松善彦さん
お馴染みのコンビ、賢さんと松ちゃんが、「うなぎの街」と言われる岡谷、諏訪湖界隈でおいしいうなぎの名店とうなぎ食文化発達の謎を探る。
かつてうなぎは諏訪湖の特産で、天竜川から昇ってくる天然のうなぎがたくさん獲れたという。製糸業が盛んだった頃、しきりに「うなぎ料理」が注文され、うなぎの専門
店も発展した。大正5年創業、岡谷市の「小松屋 川魚店」のご主人 小松善彦さん(88)。諏訪湖の汚染が叫ばれうなぎの需要が減った時代に、「寒の土用丑の日」を提唱し、街おこしを始めた人物だ。小松さんのうなぎに賭けた人生とともに、岡谷に根付くうなぎ文化を紹介する。
名店の味を守る兄弟 本多政晴さん・政之さん
ラッシャー板前は、県外にもその名を知られる北信濃の名店を訪ねる。飯山市の「うなぎ専門店本多」は、創業明治37年。祖父の味を、本多政晴さん(51)・政之さん(45)の兄弟が守り続けている。また長崎から嫁いできた奥さん・尊子さん(53)が、笹ずしをふるまい、飯山の郷土食を伝えている。