組み木ってどんなおもちゃ?
組み木は積み木ほど市民権を得ていないおもちゃです。積み木は木片を並べたり積み重ねたりして遊びますが、組み木は木片と木片を組み合わせはめ込む遊びで、パズルのような遊び方もできます。木片を手でつかみ、つまみ、形をぴったりと組む過程で、考える、推理する力が試されます。
組み木はまた、いくつかの木片の配置と組み合わせを楽しむ構成玩具であり、手と目と頭と想像する心をフルに使って遊ぶおもちゃです。木片をレイアウトしながらお話も生まれます。
テレビゲームなどの普及により、子どもたちは一方的に刺激を与えられ、子ども自身でイメージをふ<らませて遊ぶ、という能力をそがれているように思います。
手を使って遊ぶことが少なくなっている今日、私は子どもたちに手を使って遊んでほしいと思います。
手を使うことによって考え、おもちゃに話しかけ、対話し、想像力をふ<らませてゆく能力を、子どもみずから培ってゆくと思うからです。
組み木は糸鋸で作ることができます。作って遊ぶ喜びを通して、大人と子どもの触れ合いを豊かに持ちたいものです。
これまで50年にわたり、多くの作品集を出版し、各地で個展やワークショップ、組み木の制作実演パフォーマンス、小中学校での「100分授業」などを展開してきました。
各地に組み木作りの楽しさを拡げるためのこれらの仕事は、
私のデザイン活動の大きな柱と考えています。
組み木デザイナー 小黒三郎
小黒三郎組み木館 ズートピア信州