木工作家 中川岳二

木工作家 中川岳二

寄木の木工展

中川岳二

1978年 埼玉県生まれ
2001年 武蔵野美術大学造形学部工芸工業デザイン学科木工専攻卒業。

長野県中野市へ移住。「テイクジー・トイズ(現:テイクジー)」設立。武蔵野美術大学非常勤講師。

~展示作品について~

樹木特有の色や木目を活かし、ケヤキ・ウォールナット・ホワイトアッシュ・チークの4種の異なる木を組み合わせてから削り出す「寄木」作品の数々。今回は、五岳シリーズの「飯縄山とイヅナ」や存在感抜群の「あぎょうとうんぎょう」など11点を展示します。

木工作家 中川岳二 作品
木工作家 中川岳二 作品
木工作家 中川岳二 作品
木工作家 中川岳二 作品
木工作家 中川岳二 作品
木工作家 中川岳二 作品

中川岳二さん コメント

木は繋がりを生んでくれます。

この展示で私の作品を初めて見て「いいね!」と思ってくださった方はありがとうございます。でもどうでしょうか?もし私の作品がプラスチックや金属で作られていたとしても、同じように感じられるでしょうか。
木でできていること、それ自体が私の作品に目を留めた理由かもしれません。

庭木や街路樹、公園や学校、私たちは木を植え育てます。とくに子どもが育つ場所に木は似合います。木は私たちの暮らしと自然を繋ぎ、安らぎを与えてくれます。
床やテーブルなど素足や素手が触れる場所に木が使われることが多いのは、人間がかつて樹上で暮らすサルであった時の名残だろうと私は思っています。

木は自然とあなたを、あなたと私を繋ぐ素材です。

15年前にabn長野朝日放送の草田敏彦アナウンサーに取材を受けたことがありました。私はまだ駆け出しで、作家活動を続けていけるのかわからないような時でしたが、背中を押された気がしました。
木が繋いでくれた出会いが、今回の展示に繋がっています。

私は、違った色の木を繋ぎ合わせて作品を作ります。どんな風に繋ぐと相性がいいのか、答えは無限にあると思うのです。できるならそれぞれの木の個性が際立ちつつ調和するような繋がりを、作品の中で表現できたらと思います。

木工作家 中川岳二