abn 信州がんプロジェクト ~知ろう、考えよう、がんのこと~

abn  信州がんプロジェクト ~知ろう、考えよう、がんのこと~

Q&A 教えて!がんのこと

食欲不振、吐き気や嘔吐など抗がん剤の副作用で苦しい時、食事の工夫を教えてください。

長野赤十字病院 栄養課 管理栄養士
渡辺 登美子 さん

2019.03.01 掲載

【食欲がなくて食べられない時】

  • 食事の基本的なルールは気にしないで、気分のよい時に、食べられるもの、好きな物を食べましょう。
  • おにぎりや、おかずを小分けにして、冷蔵庫や冷凍庫に入れておくと、気分のよい時にレンジであたためてすぐに食べられます。
  • 好きなものや食べられそうなものを近くにおいておくと、気分のよい時にすぐに食べられます。
  • 主食に変化を付けたり、デザートや汁物を取り入れてみましょう。

【吐き気や嘔吐の対応策、食べ方の工夫】

  • 食事の前はレモン水や番茶などでうがいをすると、嘔吐の予防になります。
  • 食事はゆっくりと食べ、室温程度の料理を食べましょう。少し冷ますとにおいが減ります。食後はできるだけゆっくりとくつろぎましょう。
  • 少しずつ数回に分けて食べましょう。少しずつ盛り付けて、「食べられた」という安心感・満足感を得るようにしてみましょう。
  • 冷たく、口当たりがよく、飲み込みやすいものを食べましょう。
    たとえば…冷たい麺類、冷奴、アイスクリーム、ゼリー、果物など
  • 脂肪の多い食品や油っぽい料理は避けましょう。
    油っこい食事(揚げ物や脂肪の多い肉料理など)は胃内停滞時間が長くなるので、むかむか感、胃もたれ感が増す場合があります。
  • 料理はできるだけシンプルにしましょう。味付けもシンプルにし、あっさりにしましょう。
  • ご飯の炊けるにおい、粥のにおいなどが気になる時は冷凍保存して、食べる時に電子レンジで温めるとにおいをおさえることができます。
  • 魚や肉料理の臭みを消すために、生姜や梅、ゆずなどを使ってみましょう。