“がん”に関する情報集めについて、アドバイスや注意点がありますか?
諏訪赤十字病院・がん相談支援センター専従看護師
緩和ケア認定看護師 橋爪 睦 さん
2017.05.12 掲載
がんに関する情報を探すときは、以下のポイントを考えてみてください。
(国立がん研究センターがん対策情報センター発行「患者必携 がんになったら手にとるガイド」参照)
- 今、必要な情報は何か、考える
そのときの状況によって、必要となる情報はさまざまです。自分にとって今必要な情報は何か、考えてみましょう。メモに書き出すことでも、頭の中が整理できます。
- 情報を一番多く持つのは主治医。よく話してみる
- 別の医師の意見を聞く「セカンドオピニオン」を活用する
- 医師以外の医療スタッフにも相談してみる
看護師、ソーシャルワーカー、薬剤師なども貴重な情報源です。
- インターネットを活用する
- がん相談支援センターを利用する
- 得られた情報が信頼できる情報か、考える
情報の正しさと、その情報が自分に当てはまるかどうかを判断するときには、情報の信頼性が大切です。複数の情報を照らし合わせたり、担当医に確認して判断しましょう。
- 健康食品や補完代替療法は、利用する前によく考える
がんへの効果が証明されたものは、ほぼ皆無です。中には有害なもの、治療へ影響を及ぼすものもありますので、注意しましょう。
- 行動する前に、周囲の意見を聞く
情報をもとに行動をする前に、担当医や家族、また患者仲間などに意見を求めましょう。判断の助けになることがあります。
現在、インターネットをはじめとして、がんに関する情報があふれています。中には、個人の限られた体験に基づくものや、悪徳な情報もあります。多くの情報に振りまわされず、「信頼できる」情報を集めることが大切です。