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クマ対策で…高校生が「シブガキ応援隊」

「実りの秋」を迎え、県内でも人里でクマの目撃が相次いでいます。木島平村ではクマの被害から地域を守ろうと、高校生が放置されている柿を収穫しました。

木島平村の里山で作業に励むのは下高井農林高校環境創造コースの2年生です。農作物を狙ってやって来るクマを未然に防ごうと渋柿を収穫しました。

■下高井農林高校2年
「思ったより難しいです。背が高くなっちゃってるから結構難易度が高いです」
「面白いし、楽しいし、地域の人からしたらクマが少なくなるからいいことかなと思う」
渋柿を収穫して地域をクマの被害から守る高校生。その名も…「シブガキ応援隊」。2学期から授業の一環で「クマとの共存を目指す活動」をしてきました。メンバーは、収穫の前に専門家による講演を聞いてクマへの理解を深めました。

■信州ツキノワグマ研究会 岸元良輔さん
「ほとんどのクマは人を避けて行動をしています。アーバンベアといわれるのはごくごく一部のクマ」「きょう皆さんがやる柿もぎの作業は、事前にクマをそこへ誘引しないような対策をして人里に近づかないようにという対策ですね」

生徒たちはクマの食料になるもとをなくすことが有効だということを学び、村内に放置されている柿の収獲へ向かいました。

■下高井農林高校2年
「この傷、前足と後足を使って登っていこうとしたのかな、ここに爪痕ちゃんと残っているので、登って柿とって食おうとしたのかなと思います」

藪の草刈りも重要な作業です。

■下高井農林高校2年
「クマの誘引物である柿を取るのも大事なんですけど、クマが隠れてこっちまで来ちゃうような要因も消さないと人とクマの距離も近いままなので、草を刈って見渡しがいいようにしています」

シブガキ応援隊の活動は今年で9年目、成果も出ているようです。柿の木の近くに設置したセンサーカメラではクマの姿が確認されていますが…

■下高井農林高校 前田紘志教諭1
「誘引物の除去と境界線を明確にするってことを始めてからはセンサーカメラの調査によるとクマが出没したという形跡は今のところありません」

今年は豊作で、約1時間で210キロを収穫しました。今後は、地元の道の駅で無料で配るということです。