長野朝日放送・放送番組審議会(第305回)
開催年月日
2021/09/16
開催場所
4F 役員会議室
出席者
委員総数 9名 出席委員数 5名
- (出席委員)
- 遠藤守信委員長 丸山貢一副委員長 小林玲子委員 青木恵里子委員 西條浩章委員
- (レポート提出)
- 嶌田武司委員 山口美緒委員
- (会社側出席者)
- 土屋英樹代表取締役社長 持田義取締役・放送番組審議会事務局長 薮塚 謙一常務取締役・報道制作担当取締役 五十嵐洋人取締役・編成業務担当 郡司勝己報道制作局長 山岸寿美編成業務局長 山下千帆編成業務局編成部長 山口哲顧報道制作局報道制作部担当部長 越昌平報道制作局報道制作部副部長
議題
- 『水と生命のシンフォニー 第1楽章』について
- その他の番組に対する意見要望について
- abnに寄せられた視聴者の声の概要について
- 2021年10月の単発番組について
- 次回課題番組等について
議事の概要
- 信州をテーマにするとき、産業や文化も含めさまざまな切り口があったと思うが、今回、"水と命"を選んだのは素晴らしい選択だった。
- 水が生命を育む地球の大きな循環システムを、信州という足元から見つめる、とてもスケールの大きな番組に仕上がっていた。
- 出演の高橋あず美さんは、実力のあるシンガーソングライターであると同時に、感性豊かで飾らない率直な人柄や、うそや誇張のない等身大の振る舞いが、番組にふさわしいと感じた。
- 永山瑛太さんのナレーションは、落ち着きや力強さを感じさせ、番組に重厚感を与えていた。
- 北アルプスから流れ出る冷たい水の温度を上げるための"ぬるめ"という温水路や、パイオニアツリー等、いままで知らなかったことを学ぶことができた。
- ドローンによる上空からの映像で、"ぬるめ"のつづら折りのように曲がった構造がよく分かった。
- 槍ヶ岳山荘の場面では、自然に向き合う人々の水との戦いや、水の大切さを知ることができた。「水を使うことに罪悪感がある」という言葉は、現代社会への警鐘のようにも感じた。
- 機材を担いで冬山に登り、槍ヶ岳山荘の日常やライチョウの姿を撮影したり、川の中の魚の動きやコハクチョウの体が水をはじく様子を捉えたり、カメラマンの技術と労苦に心から敬意を表したい。
- 出演者がふと発した質問や、地元の人の何気ないけれど印象的な一言等、小さな場面を見逃さずに捉えたところに、番組スタッフの温かいまなざしを感じた。
- オーケストラの壮大な演奏や、歌声、ナレーション、鳥のさえずりや水の流れなど自然界のいろいろな音等、美しい音の場面が多く、耳に訴える演出になっていた。
- テロップにデザインが施されてとても美しく、また、大変分かりやすく簡潔に表示されていた。
- シリーズ4部作の中で第1楽章がどのような位置づけなのか、シリーズを通して何を伝え、どのような番組になるのか、あらかじめ分かると視聴者にとって見やすいのではないか。
- 制作者が伝えたい一番のメッセージが何なのか、分かりにくいと感じた。環境問題についてはあまり踏み込まれておらず、その点に期待すると物足りなさがあった。
- 全体の構成として、北アルプスから麓に下っていき、人と水の営みを見つめるという意図は分かったが、場所と場面があちこちに飛んでいる印象があり、見ていて少し混乱した。
- 槍ヶ岳山荘のシーンで、今年の雪の少なさを気象の異変と結び付け、水不足を心配するという流れは違和感を覚えた。
- 今回取り上げた水系の全てが槍ヶ岳を源流とするかのような印象を受ける部分があった。梓川水系と高瀬川水系の二つに分けて、それぞれの源流から麓にたどるような構成にすれば、より番組が整理できたのではないか。
- 番組を見て、美しい長野県を誇りに思うと同時に、資源環境を守る大切さをあらためて学んだ。今後も地元の長野県民に有益な知識や情報を発信していくことを期待する。
○2021年7月中にabnによせられた視聴者の声の総数は140件(内メール49件)、内訳は(お問合せ63件、ご意見29件、苦情0件、ご要望16件、その他32件)だった。
○2021年8月中にabnによせられた視聴者の声の総数は152件(内メール70件)、内訳は(お問合せ44件、ご意見65件、苦情0件、ご要望14件、その他29件)だった。