長野朝日放送・放送番組審議会(第304回)
開催年月日
2021/07/29
開催場所
4F 役員会議室
出席者
委員総数 9名 出席委員数 7名
- (出席委員)
- 遠藤守信委員長 丸山貢一副委員長 小林玲子委員 青木恵里子委員 西條浩章委員 西澤仁志委員 榎本佳一委員
- (会社側出席者)
- 土屋英樹代表取締役社長 持田義取締役・放送番組審議会事務局長 薮塚謙一常務取締役・報道制作担当取締役 五十嵐洋人取締役・編成業務担当 郡司勝己報道制作局長 山岸寿美編成業務局長 山下千帆編成業務局編成部長
議題
- 『ジェンダー平等のためにテレビのできること』について
- その他の番組に対する意見要望について
- abnに寄せられた視聴者の声の概要について
- 2021年8月,9月の単発番組について
- 次回課題番組等について
議事の概要
- 認知度が高く影響力の強い企業として、社会的活動や組織、雇用などにおいて、「ジェンダー平等」達成に向けた取り組みを明確に示す必要がある。
- 海外公共放送や一流企業では、「多様性」を長期戦略の柱に据え、数値目標を掲げて改革に取り組んでいる。組織の風土や文化を変えようとするならば、現場の小さな改革の積み重ねに加え、将来を見据えた大きな改革推進の姿勢が欠かせない。
- 日本のジェンダー平等における後進性を改善し、多様な社会づくりに寄与することは、テレビに課せられた時代の責務。
- ジェンダー平等の背景と意義を、視聴者に向け広く分かりやすく説明し、その推進による新たな可能性を謳うことで前向きな世論形成に資する情報を発信することが必要。
- 地上波テレビの特性上、不特定多数の視聴者に合わせるため、世代や性別により作り上げられたステレオタイプの情報発信になっていないか。
- 番組が偏見に基づいた内容になっていないかについて、組織としてチェック体制を構築し、常に人権意識をブラッシュアップしていくための継続的な努力が重要。
- 外国人インタビューの女性語での吹き替えや、性別のロールモデルを前提にした描写や演出等、ジェンダーギャップの助長につながりかねない表現が気になる。
- ニュースの選択や取材・編集が男性視点に偏っていないか、女性や家事労働者など全ての人の関心を拾い情報提供する内容であってほしい。
- 出演者の男女比を同じにする、MCのメイン・サポートの役割を週ごとに交代する等、ジェンダー平等を具体化、可視化することが有効。
- 各世代が自由に、平等かつ公平な行動・選択ができる社会基盤を構築できるよう、積極的に情報を発信し、議論を活性化する啓発啓蒙の役割を担うべき。
- 長年積み重ねてきたジェンダーに対する認識は一朝一夕で変わるものではなく、情報の積み重ねが必要。さまざまな実例と多面的な意見を紹介する番組をシリーズとして継続してほしい。
- 制作側が「日本のジェンダー平等は、是正すべきである」という姿勢で伝えなければ、視聴者は問題として捉えられない。テレビの社会的責任に照らして慎重かつ的確な姿勢を貫くことを期待したい。
○2021年6月中にabnによせられた視聴者の声の総数は104件(内メール37件)、内訳は(お問合せ35件、ご意見36件、苦情0件、ご要望20件、その他13件)だった。