吉田一平ブログ

「想定外」はもう本当にやめにしよう

2011年3月11日―。津波が日本を襲った。
未曽有の水害を目の当たりにした私たちは、
「想定外」はもうやめにしようと思ったはずだ。

なのに―。また「想定外」は起きてしまった。

台風19号は、信州の至る所で川を氾濫させ、深い爪痕を残して去った。
とくに、千曲川の決壊は「想定外」だった―。住民たちは口を揃えた。

あの日―。私たちは「ただちに命を守る行動を」と口ぐちに唱えた。
しかし 正直な所、私たちにとっても、あの水害は「想定外」だったのではないか。

私がアナウンサーを志したきっかけは、
学生時代に報道をテレビで見て 無力感に苛まれた(さいなまれた)東日本大震災だった。
まだ若干 二十歳(はたち)だった私は、「想定外」はもうやめにしようと思ったはずだった。

当時の自分に出来ることといえば、東北へボランティアに行くことだけだった。
でも、いまは違う―。「想定外」はもう 本当にやめにしよう。
テレビとして出来ることを私たちは真摯に考え、取り組む。

被災された方々に対し お見舞い申し上げるとともに、
来年は復興に向かい 良い年になるよう祈っています。