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アナウンサーコラム

飯山市 小菅の里を歩く|松坂彰久

小菅神社奥社・松坂彰久(abnアナウンサー)|飯山市 小菅の里を歩く

こんなに汗をかいたのは初めてかも。身体中の水分が全部出た感じ。飯山市の東、「小菅の里」を象徴する小菅神社奥社まで歩きました。標高差は300ⅿ、距離は1200m。自慢じゃあないけど槍ヶ岳を征服している私にとっては朝飯前だぁ、と。

しかし!かつて戸隠、飯綱と並んで北信濃三大修験場として栄えたその看板に偽りなし。急斜面に喘ぎ、苔むした石垣に足を取られ、大きな蜂が襲い掛かる。山伏の装束に身を包んだ案内人。コスプレと違います、本物です。前職は六本木の高級レストランの支配人。縁があり小菅の里にIターン。法螺の音色を聞きながら、汗みずくで、祈りの山に挑んでいきます。

空気がしかと変わった。その瞬間を汗ばんだ肌が感じました。やっと着いたぞ。巨大な岩窟を背負って立つ本殿。鳥肌が立ちました。湧き出る水のまぁ旨かったこと。この水が小菅集落を潤し、昔からの石垣が里を守る。小菅の里の、穏やかな、でも凛とした佇まい。もっと多くの方に知ってほしい。そして霊山で即席修験者の私、10月から良い人間になります、きっと。