abn 長野朝日放送

朝は納豆に味噌汁という大豆好きの私にとって、その製造現場はまさに大人の社会見学、しかも指折りの職人技とくれば「味噌が好きメーター」が振り切れそうでした。

須坂市の中村醸造場は4代続く地域の老舗です。
一番のこだわりが「箱盛り糀」、木箱に広げて丁寧に仕上げる糀造りを初めて拝見しました。
一粒一粒、手でもみながら「赤子を育てるように」という社長の言う通り、良い子良い子と糀をなでてあげる。かわいがってあげれば糀も良い仕事をしてくれます。山吹色に輝く出来立て味噌は仕事で訪れているはずの私を単なる味噌好きに戻してしまい、あまりのうまさにうなってしまうというアナウンサーの「食リポ」としては不完全な形になってしまいました。

うなったといえば、塩尻市木曽平沢で目の当たりにした漆工芸の職人技もすごい。漆黒の闇ということばがありますが、まさに闇に花開く鮮やかな沈金技法。息をのむ美しさをぜひご覧ください。