abn 長野朝日放送

年の瀬を控えていつもの年ならクリスマス、忘年会と夜の街の賑わいが増す季節だったはずです。酒は静かに飲むべかりけり、私も家でそんな日々を送っています。

水尾という銘柄で知られる飯山市の田中屋酒造店で新酒の仕込みを拝見しました。蔵で働く杜氏は７７歳の大ベテランですが、彼の元できびきびと動く若者たちのすがすがしさ！清冽な印象の飲み口が特徴の水尾の味わいを思い起こさせる仕事ぶりでした。

蔵は去年の台風で浸水被害。すると全国の水尾ファンがボランティアとして駆け付けた。今店頭に並んでいる水尾は被災直後の去年１１月下旬に仕込んだ酒です。酒は人がつくる。去年の被災をきっかけに県外に出ていた社長の息子さんも後継者として故郷に戻ってきた。そんな現場を知るとまた飲みたくなります。今夜は湯豆腐がいいかな。