abn 長野朝日放送

「わあ、硫黄の匂いがします」よくある温泉リポート。本当はこれ正しくない。硫黄は無臭、正確には硫化水素。でも化学の授業じゃあないから、硫黄でいいですよね。
さて新シリーズ？『秘境ツアー大町編』。大町市の高瀬川下流から北アルプスを目指し、過酷な旅がスタート。歩を進めると硫黄の匂いがどんどん強まります。

１９６９年夏、高瀬川が集中豪雨によって氾濫、大きな被害をもたらしました。災害後、治水や発電のため高瀬渓谷に３つのダムが造成されました。一番上流の高瀬ダムから３時間以上歩くと旅の最終目的地「湯俣温泉」に到着。北アルプスへの登山基地です。

宿の前には巨石がゴロゴロ。今でも増水はしょっちゅう。そんな場所に佇む山小屋が宿泊客をもてなすサプライズが旨い！さらに秘境で体験する温泉が熱い、イヤ冷たい、でも熱―い！「地獄」と呼ばれる場所で目にした創造物は人智を超えた正真正銘の『信州のスゴヂカラ』オンパレードです。

大自然に抱かれたら、なんと人間の小っちゃいことか。なかなか行けない高瀬渓谷、テレビ桟敷で旅した気分になって下さいな。