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アナウンサーコラム

善光寺門前 のれんの先の物語|松坂彰久

小玉屋染物店|善光寺門前 のれんの先の物語

これまでの私の人生、寄り道もせず『表』の道を歩いてきました。(注・個人の感想です。) しかし、今回長野市善光寺門前界隈の裏道を散策したところ、発見の連続、いやぁ面白かった。長野五輪表彰式会場だったあのセントラルスクゥエアも広場に生まれ変わりました。子ども達の歓声が耳に心地良い空間です。

さらに100年計画で、森を作ろうという人に出会いました。しかも分かりづらい場所に。だからこそイイ。大きな通りからちょっと入ったそこは別世界。風もそよぎ鳥たちもうれしそう。散歩は急ぎ足じゃダメ。よそ見しながら歩を進めれば見慣れた風景なのに、あれっこんなに街中に「のれん」があるなんて。老舗の軒先というイメージがあったのに、若い世代が積極的に活用しているとのこと。それを表に掲げることは、自分の仕事に責任を持つことだと。私、猛省。

両親が店を閉めようとした染物屋を継いだ三代目は、のれんだけでなく手拭い作りにも力を注ぎます。収入は減ったけど、今は本当に楽しいと。初夏の日差しを受けるのれんには、そんな気概も染められていました。
知られざる小径、是非散策してみてはいかがでしょう。