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山でクマに出会ったら…林業災害レスキュー講習会

林業での事故に備え、救助のプロから学ぶレスキュー講習会が長野市で開かれました。
クマ被害が相次ぐ現状も踏まえ野生動物への対策も紹介されました。

レインウェアなど身近な物を使ったけが人の搬送やタオルを使った止血方法など…。
県が初めて開催した林業での事故の適切な対応を学ぶ講習会には北信地域の林業従事者約40人が参加しました。
講習会では去年から林業従事者がクマに襲われる被害も発生していることから、野生動物によるけがの処置方法も紹介されました。

■長野市消防局・吉野裕史さん
「清潔な布で血が出ている所を押さえていただく。これが一番です。基本的には血液に触るので、こういう手袋があればしてもらう、なければビニール袋を使っていただいて、こういう風に作って押さえていただく」

参加者の中には、王滝村での仕事中にクマに遭遇した人も…。

■遭遇した人
「クマの方もだいぶ驚いたようで、立ち上がって威嚇(いかく)行動してきて、ドアで突き飛ばしてなんとか撃退した。チェンソーとか使ってても平気なクマも増えてきてますので、相当気を付けて仕事をしている」

クマによる被害は夏から入山者が増える秋にかけて多く発生します。クマと遭遇しないためにクマ鈴を付けたり、複数人での行動が大切ですが、もし襲われそうになった場合にとる行動は…。

■県森林づくり推進課 田淵千春さん
「まず自分の体を守る行動をとってください。まずしゃがみこんで首を守ってもらってこういう姿勢で。ちょっと足を広げていただいて…クマが人を転がすことがあるので、踏ん張っていただくための行動」

県は今後、中信地域や南信地域でも講習会を開催する予定です。