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上田市で食の担い手が集い学ぶ生産者ツアーを開催

地域の豊かな食を生かそうと、飲食や宿泊事業者が生産者から学ぶツアーが上田市で行われました。

「ストーリーを学ぶ生産者ツアー」と題し、食材活用の拡大を目的に生産側と食の提供側をつなごうと上田地域振興局が企画したものです。
ツアーには上田地域を中心に、県内外の飲食や宿泊事業者ら16人が参加しました。
まず訪れたのは1996年創業のオラホビール。仕込み中のため、窓越しに醸造所を見学しました。

■オラホビール 戸塚正城さん
「ここで発酵が終わってビールになるまで、だいたい27日ぐらい」

クラフトビールの醸造を始めてから今年で30年になります。

■オラホビール 戸塚正城さん
「普通の人は、アイピーエーと言ってくださる、昔はイパって。それだけ認知が上がってきた」

クラフトビールに親しみのない人にも手に取ってもらいたいと缶のデザインも一工夫。

■オラホビール 戸塚正城さん
「見た目のキャッチーさで手に取ってもらって、これで興味持ってもらってトライアルしていただければ。あまり地場色を出していません」

続いてやってきたのは、創業200年を超える信州味噌の醸造元「大桂商店」。大豆と米と塩だけを使った伝統的な製法について学びました。

こちらも老舗です。設備の老朽化や後継者がいない事から一時休眠していた創業1867年の山三酒蔵。異業種からの事業継承によって2023年から酒造りを再開しました。

■山三酒造 栗原由貴杜氏
「うちの特徴は小仕込みといって1回の仕込みで使うお米の量が600キロ。麹作りなどのばらつきがなくなって、品質の良いものが造れる」

参加者は実際に仕込みが行われる蔵の中を視察しました。

■上田市のイタリア料理店のシェフ
「イタリアでも日本の商品は流行っている。実際の作り方や造っている場所が分かって興味深い」

■上田市の宿泊業者
「小さいところも盛り上がっていける仕組みづくりも必要。なるべく地元の食材を使ったおつまみを考え、ストーリーを添えたい」

今回で3回目となるこの企画。知らない生産者を知り、地域の食の魅力を再発見する機会となりました。

■上田地域振興局商工観光課 有坂昌平さん
「上田地域を中心に、近隣の地域または外の方にも使っていただきつつ、それを知った方が上田に来て、食を楽しみながら巡っていただくツーリズムを楽しんでいただくことがひとつのゴール」