abn 長野朝日放送

6年前、東京・池袋で起きた車の暴走事故で妻と娘を亡くした男性が、上田市で講演し、「自分と同じ思いをする人をなくしたい」と訴えました。

■松永拓也さん
「たった30年近くしか生きられなかった若い女性と、3年しか生きられなかった女の子がいたということを現実的に感じてほしい」

上田市で講演したのは、6年前、東京・池袋の暴走事故で妻と娘を亡くした松永拓也さんです。
事故は2019年4月に発生し、当時87歳の男性が運転する車が暴走。
歩行者などを次々にはね、松永さんの妻と娘が亡くなったほか、9人が重軽傷を負いました。

■松永拓也さん
「あんなに尊いと思った命が今終わってしまったんだというのを突きつけられた気がした。なんとも言えない絶望」

松永さんは、事故直後の苦しい胸の内を語り「自分と同じ思いは誰にも経験してほしくない」と訴えました。

■松永拓也さん
「この瞬間も日本のどこかであの時の私と同じような苦しみ、（妻の）真菜と（娘の）莉子のような無念が起きていると思うと悔しくてしょうがない」

講演会などの活動を通して「誰もが加害者にも被害者にもならない社会を目指したい」と話していました。