abn 長野朝日放送

コメ作りで農作業の負担を軽減し農薬を使わない「有機農法」を広げようと、伊那市がアイガモから着想を得たロボットを、地元農家にお披露目しました。このロボット、進化した『バージョン2』です。

ドローンによる農薬散布や…自動草刈り機など、担い手不足を背景に進化する「スマート農業」。去年、こんなロボットが登場しました。その名も「アイガモロボ」！農業用資材などを開発・販売する東京の会社が生み出しました。ブラシで泥をかいて水を濁らせることで、光合成を防ぎ、雑草の成長を抑えます。

由来となったのは、アイガモを田んぼで飼育するアイガモ農法。くちばしを備え、まるでアイガモのよう…に見えるでしょうか。

この度、このアイガモロボが進化しました。それがこちら。「アイガモロボ2」です。伊那市が購入し、農家など約20人にお披露目しました。ＧＰＳとソーラーパネルにより、10時間まで自動走行が可能、というのは初代と変わらず。見た目もそれほど変わらない…？ような気がしますが…。

■ＪＡ上伊那 藤沢和明さん
「今までと違って羽が付くことによってイネもあまり傷めずに動いていくのがメリット」
進化したのは、このブラシです。柔軟さと弾力を兼ね備えた素材を使用し、イネへのストレスを軽減します。

■コメ農家
「理にかなった機械だと思う」「草の光合成を抑える効果が一番いいのかなと、雑草が出てこない対策」
■コメ農家
「今まではどうしても薬とか農薬を使って収量を上げることに目が行っていたと思うが、
それとは別に安心安全なお米を食べたい人もたくさんいる」「ただその圧倒的に量が少ないので、それがスマート農法で有機農法の収量が上がれば価格を抑えて提供できる」

価格は1台27万5000円。評判が良く、今年の販売分は既に売り切れました。今後、伊那市は地元農家に貸し出しながら農薬を使わない有機農法の作付け面積を広げたいとしています。