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長嶋茂雄さん逝く 長野日大高校との意外な関係 

プロ野球、巨人軍終身名誉監督・長嶋茂雄さんが、3日朝亡くなりました。

長野市の長野日大野球部。生前の長嶋さんと築いた知られざる関係が去年、夏の甲子園出場へとつながりました。
長嶋茂雄さん直筆のサイン入りユニホーム。身体の自由が利かなくなった晩年、お忍びで長野日大を訪れた長嶋さんが時間をかけて書いたものです。

■添谷芳久校長インタ
「左手で、利き手じゃない方ですよね。病気で右手が使えないので左手ででもすごく素敵ですよね、この字ね」

長嶋さんが学校にやって来たのは今から3年前、善光寺「御開帳」に合わせて参拝に訪れ、その足で学校関係者の招きに応えました。以来野球部は監督室にこのユニホームを掲げ励まされてきました。

■野球部・松橋将之監督
「しっかりと力強く書いていただいてこれは本当に宝物です」

野球部監督の松橋将之さん、憧れの存在を目の当たりにした2022年の4月10日、今も記憶は鮮明です。

■野球部・松橋将之監督
「たまたま私の誕生日だったので、野球人としてこんな日があるんだなと思ったことを覚えている。長嶋さんから『全員集まれ』と話をしてくれた。印象に残っている言葉が『負けん気だけは誰にも負けなかった』と長嶋さんが選手に伝えてくれた。積み重ねてきた(当時の)1年生たちが、試合で最後まであきらめずにやってくれた。甲子園大会につながったのではないか」

3年前、当時入学したばかりの1年生部員が長嶋さんと出会い3年生になった去年の夏、甲子園出場を果たしました。
長野大会で優勝したその日、すぐに長嶋さん宛てにメッセージを送りました。

■メッセージ
「長嶋さん長野日大野球部です。長嶋さんに会って自分たちは思い切り野球を楽しむことを決めました。おかげで長野県を取ることが出来ました。甲子園でも長野日大野球を見ていてください」

スーパースター・長嶋さんが残してくれたものが、確かに長野の地に…息づいていました。