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「雷でも落ちたのかと…」乗客が事故当時の様子語る

野電鉄の列車が強い風で飛ばされた小屋と衝突し3人が死傷した事故についてです。
気象台は、突風について、調査結果を発表しました。
また、死亡した男性と同じ車両に乗り合わせた乗客が、当時の状況を語りました。

こちらは、21日午後5時半ごろ須坂市内で撮影された映像です。
激しい雨が強風にあおられ横殴りとなって降っていました。

この直後の午後6時前、須坂市を走行していた長野電鉄の普通列車が突風で飛ばされた小屋と衝突…この事故で、長野市の会社員の男性(56)が死亡、男性2人が軽傷を負いました。
亡くなった男性が乗っていた1両目に乗り合わせた乗客は…

■乗客
「急にすごい音がして、雷でも落ちたのかというような感じでガラスがガシャーンと割れて。首がすごく切れて深い傷になっていて、すごい大量の血が流れていて」

長野地方気象台は、事故を受け22日、気象庁機動調査班を現地に派遣し調査しました。
その結果、付近の住宅で屋根がはがれる被害なども確認されたことから、事故当時の風速はおよそ30mと推定されました。

また、突風は強い雨やひょうを伴っていて時間は10分程度だという証言もあったため、「ダウンバースト」か「ガストフロント」の可能性が高いことがわかりました。

■山本紅里気象予報士
「どちらも積乱雲から吹き降りる、冷たい空気が発生の原因。中でもガストフロントは積乱雲から吹き降りる冷たい(重い)空気と、太陽などに温められた地面付近の空気がぶつかって前線が発生する。この前線が原因となり発生する突風がガストフロントです」

この突風が起きる条件は、主に、・日中の気温上昇・発達した積乱雲・湿度の高さ・冷たい強風です。

■山本紅里気象予報士
「積乱雲はほんの数十分で急激に発達することもある。特に気を付けてほしいのが雷注意報が発表されているかどうか。雷注意報が発表されているときは、落雷だけではなくガストフロントのような激しい突風やひょうなどにも注意する必要があります」