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住宅街に突然現れたクマ 出くわさないための対策は

住宅街に突然現れたクマはどのように男女3人に重軽傷を負わせたのか。当時の状況が明らかになってきました。専門家は今後、「クマに出くわさないための対策が重要」と、指摘しています。

■周辺住民インタビュー
「嫌だよねこんな所までどうやって来たんだろうって、初めて、80年生きてきて」

3人を襲った当時の経緯が関係者への取材で分かってきました。

■記者リポート
「畑の中にはクマの足跡が確認出来ます。クマはこちらの通路を通り、ここでかくはん機のオイル交換をしていた男性を襲いました」

最初に被害に遭ったのは65歳の男性です。当時は、かくはん機のオイル交換などの作業中で「クマが来たと思った時にはもう逃げられなかった」といいます。
その後…クマは向かい側の住宅へ。

■記者リポート
「クマは扉のガラスをやぶって住宅に入り、2階に駆け上がり住人を襲ったということです」

住宅内に侵入したクマは、玄関先ですぐに66歳の女性と遭遇。女性に軽傷を負わせました。
その後、リビングから縁側へと向かい、96歳の男性の顔面をかむなどして重傷を負わせ逃走しました。

男女3人を襲ったクマ。なぜ、立て続けに人を襲ったのでしょうか?

■クマ対策員・後藤光章さん
「パニック状態というか興奮状態に陥ったことで、出くわしてしまった人を排除して逃げようとする、そういう動きの中で襲われるっていうことが集落とか市街地では多い」
この時期出くわすクマは冬眠明けのクマです。どのような習性を持つのでしょうか。

■クマ対策員・後藤光章さん
「一般的に今の時期っていうのは、例えばこの地域だと斜面に出てきた柔らかい草とかを食べ始めてたりとか、何かの弾みに食べ物が自分たちの行動圏に少ないとかっていうことがあると、何か探しに来たりとかそういうような動きに繋がる可能性があります」

もしクマと出くわしてしまえば…「慌てずに後ろに下がる」などが基本的な対策となりますが、それよりも「出くわさないこと」が重要だといいます。

■クマ対策員・後藤光章さん
「朝夕の薄暗い時間帯、そういう時間帯に行動が活発になる。クマが出るかもしれないからこの時間帯は犬を散歩させるのやめようとか、もうちょっと明るい時間にしようとか、打てる対策考えられる対策はいくつかある」