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春の登山シーズンを前に山岳遭難救助隊の結隊式

本格的な春の登山シーズンが迫る中、県警の山岳遭難救助隊が、遭難者を救助する訓練に臨みました。新人隊員の中には、幼い頃の夢をかなえた若者もいました。

■「準備よし、登ります」

訓練の舞台は高さおよそ25メートルの「物見(ものみ)の岩」。崖から滑落し、足にけがをした遭難者を救助する想定です。

■「頑張ろうね、足伸ばせる?頑張ろう、頑張ろう!」

訓練には県警山岳遭難救助隊の隊員およそ40人が参加。急な斜面を登ったり、遭難者役の隊員に応急処置を施すなど救助の手順を確認しました。

■「まもなく背負うぞ、1、2、3」

訓練の前には結隊式が開かれ、今年度から新たに所属する新人隊員4人に鈴木達也本部長から指名書が手渡されました。
新人で松本市出身の庄野隊員は、幼い頃の夢をかなえました。

■県警山岳遭難救助隊・岸本俊朗隊長
「彼は私が松本警察署に勤務していた時に小学4年生だったんですけど、夏休みの自由研究に山岳遭難救助隊のことをやりたいと。見事に救助隊員になったという感動の物語があります」

■県警山岳遭難救助隊(新人)庄野樹隊員
「1件でも山岳遭難を減らせるように、まず自分は訓練をして、自分自身が遭難しないように、(遭難者を)助けられるように頑張っていきたい」

春山シーズンを間近に控える信州。県警によりますと、去年県内で起きた山岳遭難は321件と過去最多を更新。死者・行方不明者はあわせて53人に上りました。
今年もすでに47件発生し、死者・行方不明者は13人となっています。

■県警山岳遭難救助隊(新人)佐藤邦彦隊員
「1人でも多く遭難者を救えるように、私たちもけがをしないように一生懸命頑張りたいと思います」

山岳遭難救助隊は機動隊や県内6つの警察署に所属し、登山者の安全を守ります。