abn 長野朝日放送

ディレクターが自ら泊まり、宿とその周辺の魅力を探り出すシリーズ企画「泊まってみたらスゴかった！」今回訪れたのは北アルプスで通年営業する山小屋、西穂山荘です。

登山において、大きな心配事と言えば・・・それは、天気ではないでしょうか？西穂山荘の粟澤支配人は、なんと気象予報士です。食事の時間に、これからの天候を教えてくれます。「明日は晴れます」「雨です」「風が強いです」天気予報とは、そんな大きなくくりで言うものだと、これまで私は思っていました。

「明日は晴れますが、放射冷却の影響で朝は冷えます」「午後になると徐々に雲が出ますが、標高の高い場所だと、その雲は谷に流れる滝のように見えるかもしれません」そんな粟澤さんの予報のお陰で、朝の防寒対策と日中の日焼け対策、そして午後の山頂アタックを控え、面白い写真を撮ることが出来ました。天候に加え、どのように行動すれば山を楽しめるのかかが分かりました。

「天気予報が外れることはありますか？」という問いに「もちろんありますよ」と粟澤さん。しかし「外れ方」の度合いをうかがうと「思っていたよりも雲の出る位置が低かった」など、外れとは言えない外れ方・笑。目指すレベルが違い過ぎました。「でもその数メートルの差で見えなくなる景色がありますから」気象によるリスクはもちろん、気象が作る自然の美しさをも伝えようとする熱意に感銘を受けました。