美味しいものは、とにかく美味しい。が真理であることは百も承知であえて申し上げるとすれば、食に至る背景や食べ物のストーリーを知ることが、もっと美味しく感じさせるポイントの1つだと思っています。
例えば、今回の企画で紹介している、信濃町のジェラート。季節の味であるトウモロコシとトマト、そして普段あまり食べることのないナツハゼという木の実を使ったフレーバーの3種類が盛り付けられていて、見た目にも味にも、夏らしくイマドキなデザートとして紹介されていて、スゴくうまい。
でも実は、夏のある時期に集中して取れすぎてしまうトマトなどの夏野菜や、売り物にはなりにくい「はねだし」のトウモロコシなどの廃棄を抑制するために、材料として保存や貯蔵しておき、ジェラートの材料として活用する。そんなストーリーがあることを知れば、美味しい食べ物がもっと美味しく感じると思うのです。
登山道を2時間ほどあるかなければ食べられないステーキに、とれたての食材を集めたからこそ楽しめる季節の味。信州にはまだまだたくさんの「スゴうま」があります。