シカ肉バーガーに始まりシカ肉のジンギスカン、から揚げ、キーマカレー、イノシシ肉が具のおやき。どれもこれも本当においしかった。
ただ、一度に食べ過ぎて「しばらくシカはいいかな」と思ったのも事実。ところが、番組の試写を見た途端に思い出すあの味。ああ、また食べたい。黒コショー味のジンギスカンは絶対にワインに合うはず。抑えがたい欲求はこの体を育んだ食の体験が呼び覚ますのか。
かつて私にとって焼き肉と言えばジンギスカン、味付けマトンしか知らずに育ちました。知る人ぞ知る南信州の食肉文化です。近所の精肉店には猟師が仕留めたシカが転がっていたものです。
その山肉が今やジビエと呼ばれる時代に。とは言えジビエは元々ヨーロッパの食文化。それを「並行輸入」したところで中々消費には結びつかない。続々と登場する身近なメニューは、有害鳥獣として駆除される命を有効活用したい料理人たちの思いの表れです。皆さんもお試しあれ。