おぉ!信州人

おぉ!信州人

おぉ!信州人取材記

祝!50歳

今回の「おぉ!信州人」には、隠れたテーマがあります。「祝!50歳」です。

大町で50歳を迎えるのは北アルプスのふもと、迫力の黒部ダムです。そしてもう一つ、いえもう一人、番組の旅人・ラッシャー板前さんも今月15日で、50歳です。

ラッシャーさんと私は、土曜日の朝に放送されている「朝だ!生です旅サラダ」の中継コーナーで、7年間もコンビを組んでいました。そんな往年のコンビで今回、黒部ダムと、ゆかりの地を暴れ回りました。

7年間に及んだ工事は、延べ1000万人の男たちの戦いの場でした。電気設備に携わった人、会計を支えた事務の人……、インタビューでは皆が口をそろえて言いました。

「くろよん工事は命をかけた戦いだった。この工事にけがは無い。けがをする代わりに命を落とした」

黒部ダムは、171人の犠牲の上に完成した難工事だったんです。

20130618工事を支えた大町市民もいます。町をぶらり歩くと、「ケンカ横丁」と呼ばれた飲み屋街があります。昭和30年代、全国から集まった工事関係者が給料を握りしめ、この酒場を闊歩(かっぽ)していました。

日本一の高さ186メートルを誇るダム。そこに立ったラッシャーさんが言いました。

「この偉大なダムを、多くの作業員が命がけで支え、その作業員たちを大町市民が支えてきた。同じ50歳とはいえ、ダムの存在に比べると僕は足元にも及ばない」

大町の歴史をひもとき、そして未来へ思いをはせる。その道は、今も北アルプスの向こうへと続いています。「50歳がゆく! 大町の旅」。番組では、若き作業員ラッシャーと、恋人レナによる息のあったコントもありますよ。どうぞご期待ください。