おぉ!信州人

おぉ!信州人

おぉ!信州人取材記

砂漠で見つけたオアシス

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abnがゴールデンタイムでスタートさせる新番組「おぉ!信州人」。来月1日(注)に放送が迫ってきました。記念すべき第1回のテーマは「ベトナムにいる信州人を探し出せ!」。ベトナム滞在中に日本の視聴者の皆様からいくつか有力な情報をいただきました。そのおかげで会えた信州人のひとりが、元信越放送アナウンサーの古川(旧姓・竹節)まゆみさんです。古川さんは山ノ内町出身で91年に信越放送に入社。結婚を機に97年に退社しました。夫の転勤に伴い3年前からベトナム・ホーチミンで生活しています。私とは同期の古川さんとの再会は、ホーチミンのベンタイン市場でした。感激でした。人ごみの中から現れた古川さんが輝いて見えました。その美しさは昔のままだったのです。男ばかりのむさくるしい長旅が続いていたものですから、彼女の登場は砂漠で見つけたオアシスのようでした。ベトナムの生活を満喫しているという古川さん、ベトナム人の気質や国の特徴など興味深い話を聞かせてくれました。経済成長が著しいベトナムにはいま、様々な国から多くの人が訪れています。そんな中で暮らしていると、日本という国や日本人について考える機会があるとのこと。「日本人は他国の人に比べて自分の意見や主張を表現するのが苦手だというマイナスイメージでとらえがちですが、逆の見方をすれば日本人の謙虚さや奥ゆかしさは世界の中でも貴重で、その優しさは武器になるのではないか」。多様な文化に触れてそんな考えに至った彼女の話に日本人としてうれしく思いました。
 現地での信州人探しを終えて今月9日に帰国した私はいま、放送に向けた編集作業などに追われています。信州人はベトナムでたくましく生きていました。そして、信州人ならだれでも歌えるあの歌をベトナムの至る場所で響かせてきました。ご期待ください。
注)このコラムはスポニチ2010/2/24(水)に掲載