おぉ!信州人

おぉ!信州人

おぉ!信州人取材記

北イタリアでブラボーな出会い旅

人生初のイタリアでした。訪れたのはアルプスのふもとにある北イタリア。ヴェネツィアからミラノまでの田舎町を巡る2週間の旅でした。
 イタリアの北側は、フランス・スイス・オーストリア・スロベニアと接しています。訪問地の一つボルツァーノ県はドイツの文化圏でした。
 住民はイタリア語よりドイツ語の方が得意だそうで、道路標識はまずドイツ語で書かれ、次いでイタリア語でした。食文化も、スパゲティより煮込み料理とドイツのザワークラウトを好むのです。イタリア人といえば陽気な気質と思いがちですが、北はそうでもありませんでした。
 北イタリアの特産品はリンゴとブドウ。山があり、森があり、里山がある風景。テレビだからといってこじつけるわけではなく、本当に信州に似ていました。
 トレントという人口8万人弱の都市に行きました。何百年も前から変わらない石畳の街の中央には大聖堂、10分ほど離れた場所に駅、その前には気持ちの良さそうな公園がありました。建物の彫刻やフレスコ画を見ていると、まるで美術館を歩いているような気分になり、右脳がギュンギュン動き始めるのが分かりました。夜は道にテーブルとパラソルを出し、地元の生ハムやチーズで地ビール、ワインのグラスを傾けながらワイワイガヤガヤ…。「ここに住みたい!」と思ったほど、居心地の良さそうな街でした。

20121016_240x135そんな北イタリアで出会った信州人は、気骨な女流画家、諏訪から嫁いだ主婦、駒ヶ根出身で世界的テノール歌手の佐野成宏さん。聞かせていただいた美声は、信州人とかイタリア人という概念を超えて胸に響いてきました。
 番組のもう一つの主役。それは信州から旅立ち、もうすぐ旬を迎えるリンゴ「シナノゴールド」です。試験栽培の最終段階を迎えています。イタリアのマーケットに”シナノ”の文字が並ぶ日は、そう遠くないかもしれません