おぉ!信州人

おぉ!信州人

おぉ!信州人取材記

北アルプス 常念から槍・穂高を縦走せよ!

 夏山シーズン到来。中でも北アルプスは登山者憧れのルートです。そこにはどんな信州人がいるのか。私たちは、梅雨明けまもない7月19日に取材に入りました。
 ちょうど中学生が3000m級の山に登る「学校登山」真っ盛りで、出会った中学生たちは常念岳に向かっていました。初めて本格的な登山をする生徒もいましたが、休憩時間に、自分で背負ってきたおにぎりを美味しそうに頬張る姿を見て、ほほ笑ましくなりました。信州では中学から厳しい登山に挑戦しますが、信州人の強さの源は、こうした体験からではと、彼らを見て思いました。
 山は様々な人の交差点です。名古屋からきた80代の男性は、「人生で最後のアルプスだと思って来た」と話し、複数の頂きを目指す縦走計画を教えてくれました。小5の男の子の父親は「私は子どもに何も教えることができませんから、山に連れてきました。」と話してくれました。

20120828_240x135北アルプスと寄り添い、登山客を支えているのが山小屋の人たちです。ただ単に客を泊めるだけではありませんでした。登山道が雪で覆われていたら、チェーンソーで雪を切って雪の階段を作ったり、ルートがわかるようにペンキで印をつけたり…。登山者の安全のために一生懸命でした。
 14日間、色々な山小屋を巡って思ったのは、小屋に住むオーナーや支配人の人柄が、そのまま出るということです。山小屋は人であり、友であり、先輩でもありました。
 北アルプス各地に、万が一の事態に備えて山岳遭難救助隊が常駐しています。体を張って命を守るレスキュー隊は、優しい人ばかりでした。でも、スタンバイがかかると、眼差しは真剣になり、無駄な動きは一切せず、最善策を探し行動していました。

山小屋を作った人、守る人。命を守る人。北アルプスの絶景と山に魅かれた人たちの姿にご期待ください。