おぉ!信州人

おぉ!信州人

おぉ!信州人取材記

信州のソウルフード

出演者の初顔合わせは、長野駅のホームにある立ち食いそば店。理由はそこにキーワードの「そば」「うどん」があるからです!

そばが大好きなラッシャー板前さんが、そばに魅せられた信州人を、寒い季節はうどんに限ると豪語するダニエル・カールさんが、うどんにほれ込んだ信州人をそれぞれ探す、なんとも素直な番組です。

20131126私はラッシャーさんとグっとくる信州人を探してきました。長野市鬼無里に伝わる「オコガケ」というおそばをご存じですか。みそ仕立てのつゆの中に、野菜がたっぷり入っています。野菜といっても鬼無里特有の「乾燥野沢菜」です。天日に干され、うまみと栄養が凝縮した野沢菜は、雪深い鬼無里の知恵です。

オコガケを食べているおかげか、鬼無里のおばあちゃんたちはとっても元気でした。そばを打つ間、笑いも会話も止まることはありません。オコガケはお母さん、おばあちゃんが作ってくれた家庭の味。その伝統の味を、後世に伝えることが生きがいになっている、と話してくれました。

そしてもう一人、そばに魅せられた女性に出会いました。千曲市稲荷山で、そば店を営む市川富士さん(83)です。そばを学びに単身、無一文で上京。その後も子育てしながらそばを打ちを修行。今でもそば店を巡り、おいしさを追及しているそうです。

富士さんのそばは、もっちりとした舌触りの中に、しっかりとしたコシがあります。「そばは人柄」と話す富士さん。83歳にして現役の看板娘がいる店には、富士さんの人柄と、そばの味に魅せられたお客さんでいっぱいでした。

そばとうどんは、知恵と愛情がたっぷり入った信州のソウルフード。おなかも気持ちもあったかくなれるような物語を、皆さんの食卓にお届けします。
(abnアナウンサー 冨岡美希)