おぉ!信州人

おぉ!信州人

おぉ!信州人取材記

アコーディオニスト・作曲家 coba(小林靖宏)

20140520横森良造さんが亡くなってもうすぐ2年になります。アコーディオン伴奏者としてその名を馳せ、番組にも数多く出演しました。彼が活躍していた35年前、若き信州人が「アコーディオン国際コンクール」で1位を獲得しました。アコーディオニストにして作曲家のcobaこと小林靖宏さんです。

長野市松代に生まれ、父親の指導のもと、アコーディオン演奏に明け暮れました。「のど自慢の伴奏楽器」というイメージを変えたいと思ってのこと。演奏家として開花したのは、留学先のイタリアでした。

番組で彼のルーツを追うため、一人で取材に出かけました。カメラも私が担当しなければならず、心細いことしきり。そこで番組で2年前に取材した現地の信州人、下諏訪町出身で旅行ガイドをしている小平朝子さんに、通訳兼付き添いをお願いしました。

取材に飛んだイタリアでは、行く先々で優しく接していただきました。cobaがかの地で築き上げたもののおかげでしょう。今の彼があるのは、並外れた努力の結果だけではなく、その奥の、人のことを思う気持ちがあってこそと感じます。他人に寛容で自分に厳しい。その教えは、父親から受け継がれています。

ところで、信州の大地をこよなく愛する彼は、食いしん坊です。東京のど真ん中にある、イタリアンレストランのオーナーでもあります。音楽にも貪欲ですが、うまい料理にも目がありません。今回、親交の深い信州の農家や料理屋で、彼の生き様に触れました。アコーディオンのイメージを変えたと世界に言わしめた信州男の素顔に迫ります。(abn制作部 星野賢二)